子どもが栄養失調かどうかの見分け方

子どもに栄養が足りているかどうか、気になりますよね。
思うように離乳食を食べてくれない赤ちゃん・かなり偏食の子どもは少なくないし、栄養不良になっていないか・母乳不足じゃないか心配するお母さんも多いでしょう。
以下は、5歳になるまでの子どもが、深刻な栄養失調になっていないかの判断基準のガイドラインです。
WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」
第6章 例外的に困難な環境の乳児の適切な栄養法
6.2 重い栄養失調
月齢6カ月から59カ月(5歳未満)の子どもの重度の栄養失調の定義(いずれか当てはまる場合)
- 身長-体重増加曲線のzスコアが-3より低い場合
- 両足に浮腫が見られる場合
- 上腕中央部分の外周(MUAC)が11.5 cmより小さい場合(第5章5.4参照)
上腕外周が11.5 cmより小さい子どもは、身長に対する体重がどのくらいかに関わらず、重度の栄養失調として扱われるべきです。
月齢が6カ月未満の赤ちゃんには、カットオフ値(※1)が定義されません。
6カ月未満の赤ちゃんが重い栄養失調になっているかどうかは、母乳育児うまくいっていないことと、目に見える激しい消耗や浮腫があることの両方が判断基準になります。
重度の栄養失調の子供たちは、早期のリハビリ段階から長期にわたって、特別な治療が必要になります。
<ガイドラインの解説>
※1 カットオフ値とは、セーフかアウトかを判断するための閾値のことです。
これが定義されないということは、つまり、「月齢6カ月未満の赤ちゃんの腕の太さを測っても意味はない」ということです。
つまり、それぞれの月齢では以下のことが参考になるということです。
- 0カ月~5カ月の赤ちゃん
母乳育児がうまくいっていないことと、目に見える激しい消耗や浮腫があること
または身長-体重増加曲線のzスコアが-3より低い場合 - 6カ月~59カ月(5歳になるまで)の子供
上腕中央部分の外周(いわゆる二の腕の太さをメジャーで計った値)が11.5 cmより小さい場合
または身長-体重増加曲線のzスコアが-3より低い場合
身長-体重増加曲線のzスコアが-3より低い場合とは…
下のリンク先から「Print」をクリックしてグラフを開き、お子さんの身長(cm)と体重(kg)が交わる点を探してください。
それが、「-3」の黒い曲線より下にあれば、治療が必要ということです。
つまり、日本ではほとんど考えられないと予想されるので、以下治療法などは割愛します。
要望があれば、後日載せるかもしれません。
<十分な栄養を補給するために重要な話>
※●「母乳育児が軌道に乗る授乳方法」のやり方・疑問・悩み|まとめ
低出生体重児のガイドラインは、これとは別にあります。
2014/8/10更新
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