乳糖不耐症?過飲症候群?たそがれ泣き?|見分け方
赤ちゃんがしょっちゅう泣いておっぱいを求めたり、吐いてもまだ飲みたがったり、下痢が続いていたり、常に落ち着きがなかったり…
母乳を飲ませすぎなの?足りないの?と悩むお母さんも少なくないようです。
まずは、その症状の原因を見極めましょう。
タイトルの3つの徴候は、似ている部分もあり、判断が迷うところです。
「赤ちゃんがしょっちゅう泣く/ 激しく泣く」のが共通した症状です。
「乳糖不耐症」は、原発性のものは哺乳類として本当に珍しく、「乳糖の過負荷」が原因となる二次性のもの(改善可能なもの)がほとんどです。
乳糖の過負荷は、消化管がダメージを受けた場合(感染症など)や、おっぱいを飲むときに、脂肪分が適切に摂取できなかった場合に起こりやすくなりますが、改善可能なものです。
●乳糖過負荷の赤ちゃん
- 体重が増えない
- 過剰なおなら
- 水っぽい便を、豪快な音を立てて頻繁にする(軽い場合は黄色、重症になると緑色に)
- コリック(腸内で大量生産しているガスのせいで泣く)
- 落ち着きがない
- 酸によって肛門がただれる
- 粘液の混ざった便
→後乳が十分に飲めていないために、乳脂肪分のバランスが悪く、消化しにくくなっている(過飲症候群が原因の場合も)
※一般的に信じられている話と違って、授乳中に空気を飲むだけでは、おならが増えたり、コリックの徴候が出たりというような、臨床的な相関関係はなかったとか。
●過飲症候群の赤ちゃん
- 最初はものすごい勢いで体重が増える
- その後、体重の増えが悪くなる
- 母乳を吐く
- たそがれ泣き(コリック・疝痛)のように泣く
- 頻繁にゆるい便をする
- 便は泡状だったり緑がかっていたりすることもある
→お母さんの母乳過多が原因で、前乳と後乳の飲み方がアンバランスになっている(そのせいで乳糖過負荷になっている可能性も)
●たそがれ泣きの赤ちゃん
- 「授乳しても泣きやまない」
- 赤ちゃんは順調に成長している
- 決まった時間に泣くことが多い
→これは現在のところ原因不明で、月日が経てば自然に治まることだけは明らか。
授乳したり抱っこしたりすればすぐ泣きやむなら、それは「たそがれ泣き」ではないのかも。
※たそがれ泣き(コリック・疝痛)について研究した、IBCLCで看護師のMarie Davisさんによると、一般的に「たそがれ泣き」と思われていた症状の、95%ほどは過飲症候群が原因だったとか(つまり、親子で我慢するべきものじゃなくて、対処すれば改善するってこと)。
これら3つに共通しうる原因の「母乳過多・過分泌」について、詳しくは↓
記事内容だけでは解決できなかった様々な悩みが寄せられている、経験談(母乳過多)も参考にどうぞ。
母乳過多・過分泌に関する記事は、以下を参照して書いていきます。
2. Caroline GA van Veldhuizen-Staas, Overabundant milk supply: an alternative way to intervene by full drainage and block feeding. International Breastfeeding Journal 2007, 2:11
3. M.W. Woolridgea, Chloe Fisherb. COLIC, “OVERFEEDING”, AND SYMPTOMS OF LACTOSE MALABSORPTION IN THE BREAST-FED BABY: A POSSIBLE ARTIFACT OF FEED MANAGEMENT? The Lancet, Volume 332, Issue 8607, 13 August 1988, Pages 382–384
4. Robyn Noble, Anne Bovey. Resolution of Lactose Intolerance and “Colic” in Breastfed Babies. presented at the ALCA Vic (Melbourne) Conference, 1997
5. La Leche League International (LLLI)のHP (Oversupply)
2017/1/25更新
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おしりかぶれ・吐き戻し・授乳タイムが怖い(生後52日)
●キーワード
薬を使っても改善しないおしりかぶれ
吐き戻し
赤ちゃん主導の授乳ではうまくいかなかった
乳首の痛み
オナラ
ウンチをする時のいきみ
はじめまして。
いつも参考にさせてもらっています。
乳糖不耐症について教えてください。
1歳4ヶ月の子供に乳糖不耐症が疑われる症状があり、7日たちますが症状が改善しません。
2歳以降までなるべく長く授乳を続けたいと考えていたので、1歳過ぎてからの乳糖不耐症は断乳をすすめられることが多いと聞いて受診をためらっています。
自力で直せないか調べたところ、乳製品を毎日少しずつ摂取させる、母親が卵大豆乳製品を除去した食事をして授乳する、などありましたが、根拠がはっきりしない感じです。
乳糖不耐症は自然治癒は難しいのでしょうか。
下痢する以外はとても元気なので、このまま様子を見ていていいものか悩んでいます。
はじめまして。
乳糖不耐症の症状が長引いているんですね。その原因が改善できれば自然治癒できるんじゃないかなと思いますが、何か心当たりはあるでしょうか。
赤ちゃんのウンチの情報によると、消化管のダメージが回復するまでに最長6週間ほどかかるとのことなので、原因を改善できてからも、しばらく軽い下痢が続く可能性はあります。
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うなる・緑の便・おしりのただれ・機嫌が悪い(生後54日)
●キーワード
飲ませた後うなる
水っぽいウンチ
おしりが赤くただれる
3時間空いたらカチカチに張る
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母乳不足と言われたことがありミルクをやめるのが不安(2ヶ月)
キーワード
・ゲップをさせても吐く
・お腹が膨らんでいる
・でべそが膨らんでいる
・排泄回数が多い(オシッコ20回以上・うんち6,7回ほど)
・毎回水っぽい?緩めのうんち
・オナラの回数が多い
・時々いきんでる
・授乳後も泣く
・喘息のような痰の絡んだような呼吸
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ビオフェルミンとミルラクトを処方されたが改善しない(2ヶ月)
●キーワード
乳糖不耐症
左右差がある
授乳中に何度もむせる
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授乳方法のアドバイスがバラバラで困惑(1ヶ月)
●キーワード
産院では2時間おき授乳を指導された
母乳過多の症状が出てからも、2時間おき授乳を指導された
飲ませたいだけ飲ませる、2時間ごと、赤ちゃん主導の授乳、3時間ごとの授乳など、どの情報を参考にすればいいか迷う
こんにちは。
今一歳二ヶ月になる男の子を育てています。
こちらのサイトには子どもが新生児の頃からお世話になっています。
最近保育園に通い始めて、色々病気をもらってくるようになりました。
先日下痢、嘔吐で病院を受診し、お腹の風邪ですね、と言われて薬を処方され、大分良くなってきたのですが、相変わらずうんちが緩めです。
ご飯は三食おやつまできっちり食べていて、母乳も飲んでいます。
少し調べたところ、胃腸が回復するのに時間がかかること、胃腸炎などの後に二次的な乳糖不耐症になることがあると出てきたのですが、この二次的な乳糖不耐症の場合でも、母乳は続けても良いのでしょうか?
その場合、整腸剤などを飲ませた方が良いのでしょうか?
アドバイスがあればいただけると助かります。
こんにちは。返信が遅くなってしまいましたが、その後様子はいかがでしょうか。
母乳過多でなければ母乳は飲ませても自然と治ると思いますし、整腸剤は処方されなかったなら飲ませなくても大丈夫じゃないかなと思います。
入園してしばらくはどうしても感染症にかかりやすくなりますよね。
nekoさんも看病で大変だと思いますが、どうぞご自愛ください。