アレルギーには短期タイプと長期タイプがある

0歳や1歳頃の赤ちゃんにはアレルギー症状が出る子が比較的多いですが、月齢・年齢が上がるにつれて数は減ります。
なぜでしょうか?
アレルギーについてはまだ解明されていないこともたくさんあるのですが、便宜上、短期タイプのアレルギーと長期タイプのアレルギーに分けて考えます。
(大きくなってから発症するタイプのアレルギーなどもありますが、今回は対象が補完食なので除きます)
母乳で育つとアレルギーが出にくいといわれる理由の記事にも書きましたが、食物アレルギーは、食材に含まれる限られたタンパク質に対して起こります。
食物アレルギーを発症するための必要条件として、現時点で明らかなのは次の5つです。
①どんな食材でもアレルギーが起こるのではなく、個人に該当するアレルゲンを摂取し
②未消化のまま
③体内に吸収され
④免疫システムがマークし
⑤免疫システムが攻撃する(アレルギーの発症)
逆に言えば、
- アレルゲンを摂取しなければアレルギーは起こらないし、
- 摂取しても消化されれば起こらないし、
- 消化されなくても体内に吸収されなければ起こらないし、
- 吸収されても免疫システムがマークしなければ起こらないし、
- マークしても攻撃しなければアレルギーは起こりません。
短期タイプのアレルギーとは
②から⑤のいずれかまたは全てが未熟な期間だけアレルギーを発症するけど、月齢・年齢を重ねるにつれて消化吸収能力や免疫システムが成熟し、症状が消えていくタイプのこととします。
長期タイプのアレルギーとは
②から⑤のいずれかが年齢を重ねても成熟できないか、さらに別の要因があるために、大きくなっても⑤まで到達してしまうタイプのこととします。
アレルギーが発症した時点では、短期タイプか長期タイプかの判断は難しく、結果的に症状が軽減したか持続したかで区別されますが、最初はどのようにアプローチすればいいかは同じです。
補完食の時期(月齢6カ月~23カ月)は、短期タイプの食物アレルギーの対処法が特に重要になります。
※タグ#アレルギーから、アレルギーに関する話をまとめて読むことができます。
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2013/10/14更新
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