母乳が出過ぎて辛い場合の搾乳のポイント
赤ちゃんに飲ませる前に搾乳する「前搾り」や、授乳後に乳房に残った
でも、「乳房が張って辛い」「母乳が出る勢い が強すぎて子どもが激しくむせてかわいそう・飲んでくれない」と いう時に、母乳の生産量を増やさずに、搾乳するためのポイントをま とめます。
母乳過多は根本解決方法がある
母乳の出過ぎは、食事制限やマッサージに頼らなくても、母乳の生 産量をちょうどよくすることが根本解決になります。
母乳過 多・過飲症候群・乳糖不耐症に、母乳が出過ぎる理由やそのサイン 、科学的根拠にもとづいた改善方法などがまとめてあります。
以下は、母乳過多の根本解決方法を試す前提で、母乳の生産量が落ち着き始 めるまでの数日間を乗り切るための、やり方の例です。
●搾乳は捨てずに飲ませる
搾乳を捨てていると、「搾乳量+子どもが飲む量」を生産し続ける ので、母乳過多が治りません。
タオルに搾れるだけ出すやり方をされるお母さんも多いようですが 、母乳過多を治すためには、やり方を変えた方がいいかもしれません 。
乳房の辛い張りを和らげるために搾乳する場合
①石鹸で洗ってよく乾かしたコップに搾乳します(搾乳はできるだけ最小限にする)
②コップにラップをして密閉し、室温放置します(搾乳して8時間までは常温保存できます )
③赤ちゃんがおっぱいを欲しがったら、搾乳をコップで飲ませます(温めずに常温のまま飲ませてOK )
④搾乳を飲ませてから、次に直母で授乳します
※乳房が柔らかくなるまで一度にたくさん搾乳するより、張っている状態をキープするように、こまめに少しずつ搾乳した方が生産量を抑えるためには効果的だと考えられます。
母乳の勢いを和らげるために搾乳する場合
①授乳直前に、石鹸で洗ってよく乾かしたコップに搾乳します
②搾乳をコップで飲ませます
③次に、直母で授乳します
産まれたての赤ちゃんもコップで飲める
家庭にあるどんなコップでもいいですが、一般的には、小さめのコップが飲ませやすいようです。
大きめのコップに搾乳し、少しずつ小さいカップに移しながら飲ませると、やりやすいかもしれません。
カップフィーディングのやり方を参考にどうぞ。
●飲み切れないほど搾乳していた場合
これまで量を気にせず搾乳していた場合や、授乳時にあふれる母乳をタオルなどで受け止めていた場合、急に搾乳をやめることが難しかったり、赤ちゃんに飲ませようとしても飲みきれないことがあるかもしれません。
その場合、搾乳は、すぐにやめなくても大丈夫です。徐々に減らして最終的にゼロにすることを目指します。
①搾乳量を把握する
これまで捨てていた母乳の、1日のトータル量をざっくり記録します。
コップに搾乳する場合は、だいたいの容量(mL)や重さ(g )が目安になります。
タオルなどでも受け止めている場合は、重さ(g )が目安になります。
②減らしていく
たとえば、500 mL→→400 mL→→などと、毎日少しずつ減らしていき、最終的にはゼロにすることを目指します。
どのくらいのペースで減らしていけるかは、個人差があるでしょう。
1日トータルの搾乳量が変わらない・増える場合は、母乳過多の根本解決方法のやり方がよくないサインです。
※毎回、正確に計量カップなどで計測しなくても大丈夫です。1日トータルで100 mL程度の誤差は許容範囲だと考えられます。料理用のスケールがあると便利かもしれません。
母乳の生産量がちょうどよくなってくれば、母乳の勢いが強すぎたり、飲みながら口からたくさんあふれてきたりしなくなると思います。
できるだけ搾乳しないことと、搾乳する場合もだんだん量を減らしていくことがポイントです。
細かいやり方は、自分のおっぱいと相談しながら調整してみてくださいね。
参照
コメント
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生後3ヶ月を過ぎ、2時間おきだった授乳が、まとまって眠れるようになったのか、5~7時間と伸びてきて嬉しくなっていたのも束の間、左だけ乳腺炎になりました。
母乳マッサージへ行くと、断乳するまでは夜でも4時間で起こして授乳しないとまたすぐ詰まるよ と言われました。
月齢が増せば段々と授乳間隔あいていくものだと思っていたので、本当に断乳まで夜の授乳は続けなければいけないのか疑問に思っています。
Sumireさんのお考えいかがでしょうか。
ちなみに、2ヶ月半から完全母乳に移行して、今はお昼は3時間おき、夜は4時間おきに左右10分づつくらい(赤ちゃんが離すか寝てしまうまで)あげています。搾乳はしていません。体重の増加もSumireさんの本にある曲線内に収まっていて順調です。
断乳するまで夜中も四時間おきに授乳しないといけないと言われたことに、疑問を持っていらっしゃるんですね。
おっしゃる通り、一般的には、大人が夜間授乳をコントロールする必要はないと思います。
ただ、今回、授乳間隔が空いたことで乳腺炎のリスクが上がったのであれば、おっぱいがカチカチになる前に授乳したり、乳腺炎になった部分から効率よく哺乳できるように夜間授乳のポジショニングを気をつけたりするといいかもしれません。
夜間におっぱいを欲しがる頻度も、赤ちゃんによって、時期によってバラバラなので、今後も増えたり減ったりすることもあると思いますが、お二人に合ったペースをつかめるよう応援しています。