直母した後に、大量のミルクを飲み干すのは母乳不足?

「毎回の授乳後にミルクも足すよう指導された」

「おばあちゃんに授乳後の赤ちゃんにミルクを足され、ほら飲んだじゃない!足りないのよ!と勝ち誇られる」

…母乳育児中の女性が、自信を失いやすい、よくある状況です。

 

でも、そこで「私は母乳が出ない体質なんだ…ミルクを足した方が赤ちゃんも満足できていいのかも…」と勘違いしないで!

授乳後も赤ちゃんが満足していないように見える場合は、母乳の生産能力が低いのではなく、授乳の仕方がよくない可能性が高いです。

 


「大人主導の授乳」vs「赤ちゃん主導の授乳」

本来なら、赤ちゃんに必要な母乳量は、例えば60 ml x 12回 = 720 mlだったり90 ml x 8 回= 720 mlだったり、あるいは50 ml x 10回 = 500 mlだったりと、量も飲み方も本当にバラバラですが、

「赤ちゃん主導の授乳」ができていれば、赤ちゃんが母乳の生産量と哺乳量をちょうどよく調整してくれるメカニズムがあります。

 

「赤ちゃん主導の授乳」ができている場合は、「赤ちゃんは満足したら自分から飲むのをやめ、2-3割は母乳を飲み残す」んだけど、普段から授乳時間や回数を制限している場合は、そうはいかないようです。

 

「5分x2往復など、決めた時間授乳しても満足しない!」

「授乳間隔が空かない!」

「ミルクを与えてみると飲んだから、きっと母乳が足りていない!」

などという「大人主導の授乳」になることで、「母乳不足のスパイラル」に入ってしまうことが多いのです。

 


事実:ミルクは「追加」できない

とても重要なことですが、一般的には、1日トータルで見ると、

「ミルクを足した分、摂取カロリーが増えた♪」

「母乳が不足している分をミルクで補うことができた♪」

とはならず、

 

「本当は母乳で補えていたはずのカロリーの一部が、ミルクに置き換わっただけ」

という現象がおこります。

 

最終的には…ミルクを与えるほど、母乳が除去される量が減るので、母乳の生産量も減っていく可能性があります。

 

つまり、私たちが、「赤ちゃんの体重がもっと増えるように」と願って補足しているミルクは、「追加」できているんじゃなく、「母乳と置き換え」ているだけだったのです。

(しかも、生後半年間は、母乳よりミルクの方が体重は増えにくい!)

 

母乳不足「感」→ミルク増量→母乳量減少のスパイラルにならないためには、赤ちゃん主導の授乳」ができるセンス(考え方)を身につけるのが近道です。

 

その辺の育児書・専門家・ネット情報などより、自分の赤ちゃんの方が「どういう風に授乳すればいいのか」に精通しているはずなので、指示を仰いでみるといいかも。

(赤ちゃんが「今飲む。」と要求すれば、「10分前に飲んだばかりだけど!?」と躊躇せずに差し上げ、「もっと飲む。」と要求すれば、「もう30分は飲んでるけど!?」とひるまずに差し上げていれば、母子ともに、良いスパイラルに入れるのだ。不安にならなくて大丈夫)

 

多くのお母さんが経験する母乳不足感

一般的に、赤ちゃんの様子で困ったことがあると、何かとおっぱいのせいにされがちです。

そのため、たとえ必要以上に母乳が作られていたとしても、「母乳が出ていない」と感じることも珍しくありません。

母乳育児を軌道に乗せるために必要なのは、運や根性ではなく、知識とスキルです。

張らないおっぱい・少ない搾乳や直母量に不安を感じたら、母乳不足感の知識が、迷信を撃退する助けになります。

増えない体重・多すぎる授乳回数・長すぎる授乳・おっぱいの痛みを解決するには、ポジショニングのスキルが欠かせません。

書籍「ちょっと理系な育児(母乳育児編)」には、母乳育児の悩みを根本解決させるための情報がまとめられています。

2017/5/13更新

 

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コメント

    • タンポポ
    • 2018年 3月 20日

    はじめまして。もうすぐ3ヶ月になる娘がおります。
    扁平気味の乳首で、いろいろ授乳の仕方を試してみたのですが、初めての育児で、なかなか母乳も増えず、精神的にも辛くなり、1ヶ月経たない内に、直母を諦め搾乳とミルクでここまで来ました。
    ただ、搾乳が辛くなってきて、でも、母乳はできるだけあげたいと思い、今更ながら直母を再開しました。
    乳頭保護器を使わずに直接咥えさせてみたところ、初めは嫌がっていたものの、ここ数日で嫌がらなくはなりました。
    腕が腱鞘炎で痛いのと、咥え方が浅く痛みを感じていたので、何かいい方法はないかと検索していたところ、こちらにたどり着きました。
    ボジショニングなどを参考にさせてもらい、なんとか、あまり痛みを感じずに授乳できる気配が出てきました。ありがとうございます。
    気持ち的にも、余裕は出てきたので、このまま続けてみようと思います。
    ひとつ心配な事があるのですが、ミルクで朝まで起きずに寝ていてくれるのですが、母乳のみになった場合、それが崩れてしまうのか、夜だけミルクにするのは良くないのか、ということです。何かアドバイスがいただければ幸いです。

    • はじめまして。授乳の痛みが減ってきたとのこと、良かったですね。痛いのは辛いですよね。
      さて、ミルクでも母乳でも、起きない子は起きないので、赤ちゃんの睡眠パターンに答えはないかもしれません。
      自分たちに合ったやり方を考えるために、起きない子の夜間授乳の記事がお役に立てるでしょうか。

        • タンポポ
        • 2018年 3月 25日

        お返事ありがとうございます。
        数日前、母乳を飲んで寝てしまい、そのままいつも通り朝まで起きない日があったので、満足して寝てしまえば、うちの子は寝られるようです。
        ただ、その翌朝のおしっこが少なめで、あまり飲めていないかなぁと感じました。
        日中も母乳だけで寝てしまうことがあるのですが、2時間くらいしてあまりおしっこが出ておらず、やはり飲めていないかなぁと。
        搾乳してもたいした量が出ているわけでもなかったので、量が少ないのかもしれません。授乳時間も、30分から1時間かけても、まだ足りなさそうにしていることが多いですし。
        ただ、2日に1回、まとめて出ていたうんちが、ここ4、5日は少量ずつ毎日出ており、何か関係があるのかな?と。
        混合栄養は変わらないとは思いますが、可能な限り直母を続けていこうと思います。

        • お子さんの新しい特徴がいろいろ分かってきたんですね。その調子で、いいペースをつかめるといいですね。
          また、全体的に、ミルク育児の常識と、母乳育児の迷信を中心に考えていらっしゃるように感じられるので、今後も直母を続けるためには、母乳不足感の情報も必要かもしれません。

    • momonga
    • 2018年 11月 15日

    初めて投稿します。
    現在三ヶ月の女の子を育てている初産婦です。
    産後からミルクに頼っていたため、二ヵ月までずっと混合、二ヵ月と数日でこちらのサイトを見つけてから、色々知識を得てやっと、三ヶ月目にして完全母乳育児に移行することが出来ました。
    まだまだ完母になってから10日くらいなのですが、一日の授乳回数は(WHOのカウント方法で)9~12回です。
    質問させていただきたいのですが、
    ①赤ちゃんが放すまでくわえさせていると、だいたい12分過ぎくらいでうとうとしはじめ吸てつのペースが落ち、20分くらいくわえてようやく熟睡におちて離れる(口の力が完全に抜ける)みたいな感じで自然に放すことはあります。その後は10分くらい寝て、またお腹が空いたみたいに泣き、もう片方をあげると同じような感じで・・・で最後は満足して寝るか機嫌がよくなる。そのあと1.5H~2Hは空いて、の繰り返しというパターンなのですが、これをやると一時間丸々授乳にかかってしまうのでうとうとしたら逆のおっぱいに誘導したいのですが、右15分左15分のタイマー授乳というのはよくないのでしょうか。
    ②月齢があがってきて赤ちゃんがまとめた量飲めるようになってくると授乳回数は減ってくると思うのですが、それでも赤ちゃんは成長するので母乳量はさらに多く必要になると思うのですが、授乳回数がたとえば8回以下に減っても母乳量は増えていくのですか?
    ③日によって(ストレス?寝不足だったり?)母乳が出にくい日というのがあると思うのですが、何回くわえさせても赤ちゃんが満足してないような時はミルクを足した方がいいのでしょうか。
    ④レイドバック法は、母乳過多の方向きで、混合からやっと完母になった人(母乳量が不足気味の方)は逆に赤ちゃん的には飲みにくくなるのですか?(重力の関係で)
    あとレイドバック法をするときに、赤ちゃんの身長が伸びてくると、赤ちゃんの姿勢がまるでハイハイの時のような、ちょっと反っている感じになるのですが、反っていても問題はないのでしょか。

    たくさん質問してしまってすみません。
    もしよければアドバイスを頂戴出来たら嬉しいです。よろしくお願い致します。

    • 授乳にかかる時間が長すぎることと、母乳不足について気になっていらっしゃるんですね。

      ①今のやり方でも母乳は飲めているようなので全く問題ないですが、そうは言っても一日中授乳しているのは大変だと思うので、おっしゃるように少し大人主導でやってみてもいいんじゃないかなと思います。

      ②新生児期を過ぎた赤ちゃんの飲む量は月齢問わずそんなに変わらないので、今より必要な量は増えないと思います。だんだん授乳回数が減っていくのは、哺乳瓶育児のイメージですね。

      ③そうは言っても、日によって、多少必要な量が変わります。今の時期なら、ちょうど成長加速現象などではないでしょうか?頻繁な授乳をすると、生産量も増えるので、そのまま授乳して大丈夫です。

      ④完全に床に寝る角度だと、重力との戦いになるので、母乳が飲みにくくなるかも?しれませんが、後ろに寄りかかる程度なら大丈夫だと思います。
      どんな体勢でも飲めるようになってくれば、反っていてもねじれていても平気で飲むようになります。乳房の痛みや、おしっこが少ないなどのトラブルがなければ、うまくやれているサインです!

    • えいぽぽ
    • 2018年 11月 29日

    はじめまして。生後4ヶ月の男の子がいます。悩んで悩んでここにたどり着きました。
    産まれたあと黄疸が引かず、体重が増えないという理由で最後に2週間で入院しました。乳首も短めでうまくくわえられず、体重も増えなかったため、ミルクを哺乳瓶で与えていました。ミルク自体も2ヶ月になるまでは飲むのにすごく時間がかかり、飲むのがやっとでした。3ヶ月頃からようやくミルクを飲むペースが早くなりました。直母で育てたいという思いもあり、ミルクの前には必ずおっぱいをくわえさせるのうにしていましたが、うまくくわえられず怒ってしまったり、嫌がったりしてしまいました。最近になって赤ちゃんの口も大きくなったせいかくわえてくれるようにはなったのですが、直母量は1回20程度しかありません。成長曲線も下の方でギリギリ増加傾向なので、これでは足りないと思い、ミルクは毎回100飲ませています。今更ながら記事を読ませてもらい、ポジショニングを試して見たものの、うまくできていないのか直母量は増えません。哺乳類に慣れてしまったのか、口も大きく開けなかったり、下唇がうまく外側にできません。どんどん月齢も大きくなっているので焦りも出てきます。どのようにしたら直母量が増えていくのでしょうか。
    少しでもアドバイスいただけたら嬉しいです。

    • サポートもなくこれまでお一人で奮闘されてきて、大変だっただろうなと想像します。体重を増やさなければいけないという重圧と、思うように飲んでくれないお子さんの様子はかなりのプレッシャーですよね。
      それでも、今まで直母を試してこられたことで、今後も母乳育児が続けられることに、大きな期待が持てます。
      また、親の気持ちと裏腹に、飲まない増えない赤ちゃんは珍しくないようなので、それがお子さんなりの順調な成長ペースなのかもしれないですね。成長曲線のスタンダードカーブに沿って増えていれば平均より低くても順調です。
      さて、直母に移行するために今後何に気をつけたらいいか、コメントから推測されることを書いてみます。

      ①授乳回数を増やす
      今の授乳回数は1日8回くらいかな?と予想してますが、今より回数を増やすことは可能でしょうか。直母の練習をかねて、できれば12回以上授乳できると生産量も増える可能性があります。

      ②哺乳瓶を減らす
      哺乳瓶は、直母のスキルを習得する邪魔になるので、直母を嫌がることがあります。併用でもいいのでカップフィーディングも試せると、より早く上達するかもしれません。
      人によって頑張れるポイントは違うので、できそうな範囲で試してみてはいかがでしょうか。

        • えいぽぽ
        • 2018年 12月 10日

        ご返信ありがとうございます。悩んでいてもどんどん月齢も大きくなってきて、おっぱいにこだわらなくてもいいんじゃない?と言われ、どうしたらいいか困っていたので、返信いただけて嬉しいです。

        授乳回数は8回くらいだったので、もう少し機会を増やせるようにお腹を空かせる前にくわえさせてみます。
        ですが、もともとあんまりおっぱいは張りにくかったせいか、今では時間があかないと全然貼りません。夜によく寝ていた朝はおっぱいが張っていて、授乳すると80-100飲んでくれているのですが、日中は2.3時間おきでも張らず、20程度しか飲めていません。頻回にくわえさせてもあんまり出てこなくて怒って嫌になってしまわないか心配です。

        またカップフィーディングも試して見たのですが、ギャン泣きしてしまいました。
        少し続けることで出来るようになっていくのでしょうか。
        ご意見いただけたら嬉しいです。

        • あまり張らないことや、まとめてたくさん飲めないことが、頻回授乳を試せない理由になっているんですね。
          それらは母乳不足のサインにならないので、赤ちゃん主導の授乳方法に自信を持つために、母乳不足感授乳パターンの情報がお役に立てるかもしれません。
          カップフィーディングがうまくいかないということで、よければ飲まないもご覧ください。

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