「赤ちゃん主導の授乳」が辛い場合

前回の記事で、「赤ちゃんの要求に応えるだけ」という、とてもシンプルな方法なのに、なかなか実践するのが難しい・不安になってしまう、よくある原因と対処法を書きました。
今回は、赤ちゃん主導の授乳を実践していく中で起こった、様々な困難に対処する時に、一番大切なことを書いてみます。
ちょっと無理!と思ったら、「授乳の不安と切り離して」対処する
「赤ちゃん主導の授乳が優れている」といっても、現実世界では、例えば「腕が限界!」「時間的に限界!」などの問題が生じることも、あるかもしれません。
その場合は、あくまで、「赤ちゃん主導の授乳をしていれば、十分な母乳を飲むことができるんだ。自分はうまくやれている」ということを頭に叩き込んだ上で、それぞれ対策をとることをオススメします。
例えば、赤ちゃんがいつまでもおっぱいを離さない場合に、
パターンA:「あとほんのちょっと飲みたいだけだと思うけど、私の腕が限界だから、ちょっとごめん!ストレッチさせて~!」
というようなこと。
全く同じ状況でも、
パターンB:「母乳が足りないのかな…いつまで飲み続けるんだろう…もう腕が痛くて辛い…(涙)」
とは、雲泥の差!なのです。
端的に言うと、パターンAの場合は、赤ちゃんを信頼して任せているので、悩みは「腕の痛み」のみ。
パターンBの悩みは、「母乳不足感・子どもが順調に育っているかの不安・自分のやり方がこれでいいのかという迷い・腕の痛み・この大変な状況がいつまで続くのかという不安etc.」と、かなり深刻。
そうなってしまうのは、「こうあるべき」という様々な迷信的アドバイスに、大きな影響を受けているからかもしれません。
パターンAの場合は、これから困難なことがあっても、悩みながらも、自信を持って対処していけるでしょう。
でも、パターンBの場合は、もしかしたら、不安とストレスで母乳育児を止めてしまうかも。
考え方(知識)や身に付けたセンスによって、困難の大きさが全く変わってくるのも、育児の本質なのかもしれません。
※ちなみに、授乳が肉体的に辛い場合は、授乳の姿勢(ポジショニング)や、おっぱいのくわえ方がよくない可能性が高いです。
いつの間にか「迷信的アドバイスが悩みの源に」なっていないか注意!
どんなときも、「赤ちゃん主導の授乳をしていれば、十分な母乳を飲むことができるんだ。自分はうまくやれている」ということを、忘れないでください。
実際は、母乳育児そのものの困難さよりも、迷信的アドバイスによって、悩みが増えたり深まったりしてしまうことが、とっても多いのです。
周囲の専門家も、家族も、育児本も、いろんな迷信的アドバイスをちらつかせてくるかもしれないけど、おっぱいに関しては、赤ちゃんが最も優れた専門家なのです。
例えば「母乳は足りてるのかな?」と不安に思ったら、育児本などの情報と比べるのではなく、自分のおっぱいに聞くのではなく、赤ちゃんに任せてみれば、授乳回数や授乳時間を微調整しながら、生産量もちょうどよくしてくれるのです。
自分の赤ちゃんより、自分のおっぱいに精通している専門家は、この世にいないってこと!
多くのお母さんが経験する母乳不足感
一般的に、赤ちゃんの様子で困ったことがあると、何かとおっぱいのせいにされがちです。
そのため、たとえ必要以上に母乳が作られていたとしても、「母乳が出ていない」と感じることも珍しくありません。
母乳育児を軌道に乗せるために必要なのは、運や根性ではなく、知識とスキルです。
張らないおっぱい・少ない搾乳や直母量に不安を感じたら、母乳不足感の知識が、迷信を撃退する助けになります。
増えない体重・多すぎる授乳回数・長すぎる授乳・おっぱいの痛みを解決するには、ポジショニングのスキルが欠かせません。
2017/5/13更新
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