子どもに必要なエネルギーのうち、母乳でまかなえる割合は?
WHOガイドラインでは、幼い子どもは栄養摂取能力が低いことを前提に、生後6ヶ月〜23ヶ月の子どもが対象の「補完食」として、いかに必要な栄養を「補っていけばいいか」が示されています。
0ヶ月から23ヶ月の赤ちゃんに必要なエネルギーと、そのうち母乳でまかなうことができる割合はどのくらいなのでしょうか。
WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」
第3章 補完食
3.1補完食の指導原則
原則5. 月齢6カ月になったら少量の食材から始め、子どもの成長に従って量を増やしていきましょう。その間も頻繁に授乳しましょう。
エネルギーの総量が分かって便利なので、通常は、食べ物の全体の量で子供が必要とするkcalを考えます。
さまざまな栄養素もエネルギーと同じくらい重要なので、主食として、または主食に加えて与えましょう。
図10は、2歳までの乳幼児が必要とするエネルギーと、そのうち母乳でまかなえるエネルギー量のグラフです。
[クリックして拡大]
グラフから、月齢6カ月までは母乳だけで必要なエネルギーの全てをカバーできることが分かります。
さらに、6カ月以降になると補完食で埋めるべきエネルギーのギャップができることも分かります。
<母乳以外に必要なエネルギー>
月齢6-8カ月:一日約200 kcal
月齢9-11カ月:一日約300 kcal
月齢12-23カ月:一日約550 kcal
エネルギーのギャップを埋めるために必要になる食事の量は、子供が成長するにつれて、また母乳の哺乳量が減少すればその分だけ、増えていきます(16)。
6カ月になるまでは、母乳だけで全てをカバーすることができるんですね。
補完食は、授乳以外に必要なエネルギーと栄養素を「補う」ことが大切なので、補完食が始まってからも、母乳は重要なエネルギー源・栄養源のままです。
補完食で補うべきエネルギーは、平均的な550 mlを哺乳しているとして計算されているので、哺乳量や赤ちゃんが必要とするエネルギー量が違えば、必要な補完食の量も変わるでしょう。
エネルギーが足りているかは、1カ月おきに体重を量って成長曲線を記録し、増え方が大きすぎ・小さすぎがないかチェックすれば分かります。
補完食についてのWHOのガイドラインは【第3章まとめ|補完食は離乳食と別のものです】を読めば、全てが分かります。
行儀が悪い・食べない・食べ過ぎる・アレルギーなどについての悩みは【離乳食の悩みから解放されたい!補完食のヒント集】をどうぞ。
2017/4/7更新
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