搾乳と直母の両方が大切|在胎週数32-36週の赤ちゃんへの授乳の仕方
在胎週数32-36週で産まれた低出生体重の赤ちゃんに、母乳を飲ませる方法のガイドラインです。
WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」
第6章 例外的に困難な環境の乳児の適切な栄養法
6.1.2 飲ませ方
在胎週数32-36週の赤ちゃんは、母乳育児が十分に確立できるまでは、哺乳の一部、または全部を搾乳としてコップやスプーンで飲ませる必要があります。
搾乳は、赤ちゃんが臨床的に安定し次第、すぐに飲ませ始めることができます。
可能なら、生後1時間以内に哺乳を開始し、2-3時間ごとに飲まましょう。
母乳育児を促すためには、赤ちゃんが望むだけたくさん、乳房を吸てつしたり、なめたりもさせるべきです。
直接口の中に、少し搾乳して赤ちゃんに母乳を味あわせることで、吸てつ反射・嚥下反射を促すことができます(囲み記事No.15参照)。
乳房からいくらかの母乳を飲んだ後なので、赤ちゃんはコップの中身全部は飲まないかもしれません。
赤ちゃんが上手に哺乳し始めたら、コップによる哺乳を少しずつ減らしていきましょう。
哺乳瓶による授乳は、赤ちゃんが直母を覚える妨げとなるので、避けるべきです。
在胎週数32-36週の赤ちゃんも、成長して、体力が付いたり、口が大きくなったり、哺乳に必要な原始反射を身に付けたりしてくれば、全てを直母でまかなうことができるようになります。
それまでは、直母の練習もしつつ、搾乳を飲ませてあげられるといいんですね。
★母乳育児を軌道に乗せるためのポイント★
- 可能なら、産後1時間以内に直母や搾乳を開始する
- 2-3時間ごとに飲ませる
- 上手に直母できなくても、好きなだけ吸てつさせてみる
- 哺乳瓶は使わずに、コップやスプーンで飲ませる
- 赤ちゃんの口に直接搾乳することで、哺乳に必要な反射を促すことができる
母乳育児を快適にするヒント
赤ちゃんができるだけ楽に、短時間で、効率よく哺乳するためには、ポジショニングのスキルが欠かせません。
搾乳量をアップさせ、効率的に搾乳し、コップで赤ちゃんに飲ませるためのコツは、タグ#搾乳をどうぞ。
2017/4/6更新
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