災害時の管理運営ガイドライン|WHO

世界保健機関(WHO)による、避難所の設営や救援物資の扱いを、管理・運営する際の指針をまとめます。緊急時には不利になりやすい、乳幼児に配慮した内容です。
避難所の設営・運営について
・妊婦、月齢6ヶ月未満の乳児、月齢6- 24ヶ月の幼児の数をそれぞれ把握し、登録する。
ー新生児が最優先。人工栄養(ミルクなど)が必要な家族を把握しておく。
・ 共同の避難所よりも、 乳幼児がいる家族用の避難所を優先的に供給する。
・ 乳幼児を持つ母親は配給の列に並ぶことが難しいことに留意する。
ー並ばなくて済むように優先的に供給するか、代理で並ぶか、 長時間子どもの相手をすることで母親が並ぶ時間をつくる。
・ 授乳中の女性にはプライバシーが守られる場所を確保する。
・ 洗濯など水回りの設備は、乳幼児の家族がいる施設近くに設置する。
・ その集団全員で、乳幼児がいる家族が生活するための手助けをする。
救援物資・配給について
乳汁を飲んでいる赤ちゃん
・全体の利益を守り、リスクを最小限にするために、 母乳で育っていた赤ちゃんには母乳を与えることを原則とする。
・ 支援物資を含め、人工栄養関連商品(粉ミルク・液体ミルク・道具など)は人目につかない場所で管理する。
・ 人工栄養(粉ミルク・液体ミルク)は、必要とする家族だけに使い方を 教え、必要ない家族にまで氾濫するのを防ぐ。
※ミルクが必要な家族とは
ミルクで育ってきた赤ちゃんがいる場合
授乳できる女性がいない場合
なんらかの理由で 母親が授乳しないことを選択した場合(一時的な利用も含む)
※赤ちゃんがいる家族に、一律にミルクを供給しない
母乳で育っていた赤ちゃんにミルクを与えることは、衛生面などで不利に なり、 他のミルクを必要とする赤ちゃんへの供給が足りなくなるリスクが生じる。母乳を与えている母親は、利用できる人工栄養の存在を知るだけで自分の母乳に自信を失い、人工栄養を使おうと考える可能性がある。人工栄養は、必要な家族にだけ供給されるように配慮する 。
その他
・乳幼児には、離乳食に適した食材を選んで配給することも考慮に入れる。
お母さんが軽度の栄養失調の場合でも、質の高い母乳が生産されます。
十分な人工栄養がない場合や、混合栄養で育てている場合は、赤ちゃんに頻繁に授乳することで、母乳の生産量を増やすことも可能です。
その他、緊急時の詳しい話は第6章まとめに載っています。
離乳食に適した食材の具体例は6つのグループが参考になります。
2016/4/29更新
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
FBで見つけました。被災地の人はガラケーのママさんもいるそうです。障害をもったお子さんを育てるママさんの多くがそうかもしれません。こちらの有益なサイト、ガラケーで閲覧できますか?(出来るなら閲覧できるようにしていただきたいです。)当方、元情報科学者の、自身が発達症がいと解り、子どもも発達障がいと解ったお母さんです。同志に素晴らしい情報のシェアの機会をください。
コメントありがとうございます。取り急ぎ、ガラケー対応にさせていただきました。問題があればお知らせください。