お母さんの病気と母乳育児

お母さんが、病気など、何か困難な状況になっていないか、注意することも重要なことです。

何か困難な状況におかれているお母さんが母乳育児をしている場合、注意すべきことは何でしょうか。

 

WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」

8章 母親の健康

乳幼児の栄養法についてお母さんに問診する際に、お母さん自身の健康も忘れないようにし、赤ちゃんと同様にケアすることが重要です。

お母さんのあらゆる疾患、栄養状態や食料事情、薬物療法、産間調節や家族計画を含んだ問題について扱うべきです。

 

8.1 母親の病気

お母さんが病気などの特定の状態にある場合、それが授乳にどんな影響を与えうるかについて考慮することが重要です。

 

特定の状態にあるお母さんは、母乳育児をするためには特別なサポートが必要になるかもしれません。

例えば、身体障害を持っていたり、精神的に病んでいたりすることがあります。

 

お母さんの状態がとても重く、母乳育児ができない場合は、再びできるようになるまでの子どもの栄養法の選択肢について、考える必要があるでしょう。

 

<お母さんが結核を患っている場合>

国のガイドラインに従ってお母さんと赤ちゃんの両方を治療しなければいけません。

そして、母乳育児は継続するべきです(1)

 

<お母さんが肝炎(A型・B型・C)を患っている場合>

母乳を介した感染のリスクは非常に低い(2)ので、通常通り母乳育児を続けることができます。

 

<お母さんがHIV陽性の場合>

様々な栄養法の選択肢についてのカウンセリングと、お母さんが選んだ方法についてのサポートが必要です(66.5参照)

 

日本は、母子の健康を切り離して考える傾向があります。

例えば、母親を投薬治療するために安易に断乳させることで、赤ちゃんの精神面や肉体面に不必要に負担をかけることも少なくありません。

赤ちゃんを治療するために安易に母親から切り離して管理することで、母親がオキシトシン不足のまま育児をしなければならなくなることもあります。

 

しかし、WHOのガイドラインは、母親と子どもそれぞれに配慮しながら、一緒に可能な限り最高の健康水準を手に入れるために妥当なやり方を模索することを前提に作られています。

 

「母子の一方をケアするためにもう一方のことは横に置いておく」のではなく、「母子の状況を考慮して、両方にとってベストの選択をする」配慮をすることが、母子の健康のためにも、長い育児生活のスタートとしても、重要なのですね。

オキシトシンは育児にどう関係あるの?→※育児に自信が持てるカンガルーマザーケア

母乳育児が難しいお母さんの状態とは→※代替栄養を利用することが妥当な医学的根拠

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