早産児・低出生体重児のお母さんが、より育児に自信を持てる方法|カンガルー作戦
保育器を使わずに小さな赤ちゃんのケアをする、「カンガルー・マザー・ケア」という方法があります。
これは、決して保育器がない場合の「苦肉の策」ではなく、赤ちゃんとお母さんともにメリットが大きい、優れたケア方法として確立されているものです。
そのメリットとは、どのようなものでしょうか。
WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」
第6章 例外的に困難な環境の乳児の適切な栄養法
6.1.4 カンガルーマザーケア
カンガルーマザーケア(KMC)は、低出生体重児や小さな赤ちゃんに、お母さんが保育器と同じ効果をもたらすことができる方法です(5)。
さらに、お母さんは、赤ちゃんのケアに、より関わりやすくなります。
スキンtoスキン・コンタクトもより長くできるので、その結果、母乳育児と母子の絆作りの両方を促すことができます。
これは、おそらく肌が触れ合うことで脳下垂体からプロラクチンとオキシトシンの分泌が促進されるためだと考えられます。
KMCをするとお母さんが赤ちゃんとの密接な関係を築きやすくなり、お母さんの自信を高めることができます。
お母さんが赤ちゃんのケアにかかわりやすくなり、お母さんが自信を持てたり、母子のコミュニケーション能力がより高まったりするメリットもあるということは、その後の母子の人生にとって重大な効果をもたらすでしょう。
カンガルー作戦のメリットはこれだけではありません。
低出生体重児でなくても、母乳不足感や授乳拒否など、何か育児をしていて困った時には、いつでもこのケアの恩恵を受けることができます。
2017/4/6更新
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