WHO推奨|離乳食で食べさせたい6種の食材

離乳食で摂るべき食材

WHOが推奨している補完食の目的は、月齢6カ月~23カ月の子どもに必要な、エネルギーと栄養素を補うことです。

そのためには具体的にどんなものを食べればいいのかについての、WHOのガイドラインです。

 

WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」

第3章 補完食

3.1補完食の指導原則

 

通常は、補完食の基本的な原料は、その地域の主食です。

主食とは、エネルギーを提供する炭水化物が主成分となっている、穀類・根菜類・デンプン質の果物のことです。

 

主食に加えて、他の栄養素も摂取できるように、以下のような様々な食材を、毎日組み合わせましょう。

 

  • 肉類や魚の食材
    タンパク質・鉄・亜鉛の優れた栄養源となります。
    レバーにはビタミンAや葉酸も入っています。
    卵黄は、タンパク質とビタミンAは豊富ですが、鉄分は含まれていません。
    子供にはこれらをサラサラのソース状にしたものだけではなく、固形部分も必要です。

 

  • 牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品
    カルシウム・タンパク質・エネルギー・ビタミンB群の栄養源として優れています。

 

  • 豆類(エンドウ豆・インゲン豆・レンズ豆・ピーナッツ・大豆)
    タンパク質が豊富で鉄分もいくらか含まれています。
    ビタミンCの源(例えばトマト・かんきつ類や他の果物・緑の葉物野菜)を一緒に摂取すると、鉄分の吸収を助けることができます。

 

  • オレンジ色の野菜や果物(人参・かぼちゃ・マンゴー・パパイヤなど)と、濃い緑の葉物(ほうれん草など)
    ビタミンAの元となるカロチンと、ビタミンCが豊富です。

 

  • 脂質や油分
    濃縮されたエネルギー源であり、子供の成長に必要となる、いくつかの必須脂肪酸も含まれています。

 

つまり、主食を中心にして、動物性食材・乳製品・豆類・緑黄色野菜・脂質を組み合わせた食事を毎日与えましょうということなんですね。

〇〇は何カ月から食べさせられるのか?と細かく心配する必要はなく、6カ月以降は、様々な食材を食べさせた方が良いんですね。

 

一度の食事で複数のグループの食材を組み合わせられれば、栄養の吸収率もアップするので、より理想的です。

でも、午前は主食と野菜だけ、午後は主食と肉だけ、おやつに乳製品、などお世話をする大人が無理のない範囲でいいので「できるだけ毎日食べられること」を優先できるといいですね。

 

初期はおかゆだけ、1回食だけ、など栄養の少ない食事を続けて、途中(中期や後期)から不足分を取り戻すように食べさせようとしたら、たくさん量も必要になるかもしれません。

しかし、初期から少しずつ、赤ちゃんが無理せず食べられる量を食べさせられていたら、赤ちゃんの体に蓄えられている栄養素(貯蔵鉄など)も減りにくくなるので、重要な栄養素(特に鉄・亜鉛・ビタミンA)が欠乏してしまった!という事態にはなりにくいでしょう。

 

補完食についてのWHOのガイドラインは【第3章まとめ|補完食は離乳食と別のものです】を読めば、全てが分かります。

行儀が悪い・食べない・食べ過ぎる・アレルギーなどについての悩みは【離乳食の悩みから解放されたい!補完食のヒント集】をどうぞ。

2015/10/18更新

 

関連記事

コメント

    • とおん
    • 2017年 3月 11日

    お久しぶりです!
    母乳過多の件では大変お世話になりました。
    体重増加は相変わらず鈍いです(ひと月に200程度)し、ウンチも時々水っぽいこともありますが、だいぶホイップ状うんちになってきたし、ずり這いも始めて運動量も増え、小児科の先生も元気だから大丈夫だろうと言われたので、過多になりすぎないようにだけ気をつけることにしました。本当にありがとうございました。
    来月6ヶ月になるので、補完食の勉強をしようとブログを拝見していたのですが、わからないことがあるので教えてください。
    よくハチミツや黒糖、なまものなどは一歳未満には与えてはいけないと言いますが、その辺りはどうなのでしょうか。他の方の離乳食の記事なども見ましたが、こちらとは違いすぎて参考にならず…
    WHOが補完食で与えてはいけないとしている食材や、sumireさんが気をつけられていた食材などあれば知りたいと思っています。
    補完食関連の記事は一通り目を通したつもりですが、見落としていたらすみません…。とてもお忙しいとは思うのですが、教えていただければ嬉しいです。

    • 過飲症候群の症状に改善のサインが見られたんですね。まだウンチが水っぽいということは、今は徐々に消化機能が回復しつつある段階なのかもしれませんね。

      さて、補完食の安全面で、個人的に気を付けていたのは、「食中毒」と「アレルギー」でした。
      ちなみにWHOの記事はこちら→安全な食事のポイント5つ
      個人的には、ハチミツも食中毒のリスクがあると聞いていたので、避けていました。黒糖は知りませんでした。

      安全性とは別に、日本では、「ゴボウは何ヶ月から」など、非常に細かいマニュアルが散在していますが、根拠不明なので、「心配な食材は少量から試してみる」とすることで、大きな害を避けやすくなるんじゃないかなと考えています。
      少しでも参考になれば幸いです!

        • とおん
        • 2017年 3月 21日

        いつもありがとうございます!
        読んだはずなのに、見落としてました…すみませんでした。少しずつ色々試してみます。補完食、こちらのブログを拝見してから、とても気が楽になったんです。今から楽しみです。

        先日小児科に行ったら、授乳回数を聞かれ、12回前後ですと答えたら、1日8回くらいに減らすべき、胃を大きくしなければ!回数を減らすために粉ミルクもやりなさい、体重ももっと増やしましょうなんてことを言われ、なんだそりゃ?!となっております。
        体重に関しては前々から相談していたのに今更…信用できなくなってしまいました。もう10日ほどで補完食も始めようと思っているので、無視しようか悩み中です(笑)

        本当に本当に、こちらの記事にはお世話になっています。これからも参考にさせていただきます!
        ありがとうございました!

        • 補完食を楽しみに感じていらっしゃるということで、未知のものにもチャレンジしてみたい!という前向きな気持ちが伝わってきました。

          さて、授乳回数にこだわるのは非科学的であるということを、とおんさんはご存知だと思うので、その辺の話は割愛しますね。
          「知識が古いな!」で笑いとばして済ませばよい話ですが、体重の増えがゆっくりなのを心配している中でのダメ出しは、とても大きな不安を感じられたんじゃないかなと想像します。

          体重の増えがゆっくりなのは、過飲症候群が長引いているのかもしれませんが、補完食を始めたらあっさり解決したという経験談もあります→緑のウンチを頻繁にする・体重が増えない

          母乳過多など改善できる点があるかもしれないし、ミルクをあげることでとおんさんが安心できるなら試す価値があるかもしれないし、単なる成長の傾向で何をやっても変化はないかもしれませんが、これまで通り、注意深く決断されていけば、大きな問題に発展する可能性は低いんじゃないかなと思います。

          成長曲線飲まないなどの記事も参考になるでしょうか。

            • とおん
            • 2017年 3月 22日

            お返事ありがとうございます。
            補完食のところで体重関係のお話をさせてしまってすみません…
            リンク、貼っていただいてありがとうございます。
            読ませていただきました。

            補完食が始まったら、体重も順調に増えて欲しいと切実に思います。
            うちの子も、授乳回数は多いものの、昼間の授乳時間は平均10分程度と短めなので…夜はちゃんと長く飲むんですが…

            成長曲線もみてみたのですが、先週計ってもらった時は、5990gだと言われたので、月齢体重のグラフで見ると少し低体重よりではあります。先月健診で量った体重身長でWHOの体重身長曲線でみるとほぼ標準で、その時の健診時の先生には体重身長の釣り合いは取れているしとても元気だから大丈夫、と言われました。
            かかっている小児科医のダメ出しで今更?!と思いつつ、不安になったのは確かです。

            ミルクは気に入らないようでほとんど飲まないので、補完食で体重が増えていってくれることを祈りつつ、もう少し様子を見てみようと思います。
            本当にありがとうございました。

    • やちる
    • 2018年 6月 06日

    はじめまして。
    5ヶ月になる女児を育て中です。乳腺炎を繰り返し、こちらのサイトに出会い、助けられました。ありがとうございます!内容も、聞いていた話とは違って興味深いです。色々参考にさせて頂いてます。

    現在、補完食を6ヶ月から始めるにあたり勉強中です。「はじめのうちから様々な物を」とありますが、例えば生野菜なども食べやすい大きさにしたら、大丈夫なのでしょうか。(初歩的な質問ですみません)
    あと、動物性の食品で避けるべき物はあるのでしょうか。お肉やレバーなど鉄分豊富なのでペーストしたから食べてもいいのか、など。
    的外れな質問でしたら申し訳ありません。
    教えて頂けたら幸いです。

    • はじめまして。繰り返す乳腺炎は大変でしたね。少しでも改善するお手伝いができたのであれば嬉しいです。
      ガイドラインには、「火を通しましょう」と書いてあります。
      その理由は、食中毒のリスクを下げるためと、アレルゲンを抑えるためだと考えられます。

      一歳くらいになれば、牛乳も加熱せずに飲ませていいようなので、生野菜も問題ないかもしれませんね。
      食中毒とアレルギーに気をつけつつ、少しずつバラエティ豊かにしていく感じでいかがでしょうか。
      動物性の食材も、アレルギーなどなければ、食べやすい形でいろいろ試していけるといいと思います!

        • やちる
        • 2018年 6月 08日

        丁寧な説明、ありがとうございます!
        基本は1歳まで火を通すのですね。色々やってみます。補完食開始が待ち遠しくなってきました!

        最近、急に母乳が足りてない(出ていない)ような気がして不安です。補完食開始後も授乳出来ているのか…今が頑張り時なのかもしれません。乳腺炎に怯えつつ、頻回授乳してみます。

        • 火を通すのは、衛生面とアレルギーを注意しつつ、それをクリアできれば、厳密にすべての食材を1歳まで加熱しなくてもいいかもしれません。
          (たとえば、バナナアレルギーのない子は、生のバナナも少しずつ与え始めるとか…)
          乳腺炎を繰り返していたということは、母乳過多だったのでしょうか。
          母乳過多が治った後の母乳不足感の記事もお役に立てるかもしれません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

理系育児オススメ記事

ページ上部へ戻る