「体重増加速度」が少ないかどうかの判断方法|WHOガイドライン

日本では、最低限必要な増加速度として、18 g/日以上・25 g/日以上・30 g/日以上など、様々な値が流行しています。
しかし、今では、体重増加速度は赤ちゃんそれぞれのペースで日々刻々と変化するため、誰にでも当てはめられるような数値は存在しないことが分かっています。
日毎体重増加速度ではなく、こういうことに気をつけられると、より正確に赤ちゃんの成長を評価できるようです。
WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」
第5章 乳幼児の栄養法の継続的支援
5.4 状況を評価しましょう
5.4.1 子どもの成長を評価しましょう
<成長のつまずき>
子どもの体重が増えない場合、あるいはスタンダードカーブよりも増え方が遅い場合は、「成長のつまずきがある」と言います。
スタンダードカーブよりも増え方が遅い判断基準
- 月齢4カ月未満の子は1カ月分以上の差があるとき
- 月齢4カ月以上の子は2カ月分以上の差があるとき
成長のつまずきは2歳以下の子どもによく見られます。
その他は健康な子どもでも、栄養法が不適切であることを示す最初のサインになりえます。
そういう子どもは、同じ月齢の他の子どもたちよりも、動きが少ないかもしれません。
成長のつまずきは、病気や何か異常があるために起こることもあります。
子どもが病気になると、体重は減少するかもしれません。
成長のつまずきの期間を経過観察しましょう。
回復期の子どもは本来の成長曲線に戻るまで、スタンダードカーブの角度よりも急速に体重が増えるべきです。
<ポイントのまとめ>
- 月齢0カ月・1カ月・2カ月・3カ月の赤ちゃん
体重の増え方がスタンダードカーブより1か月分以上遅い場合は、“成長のつまずき”がある - 月齢4カ月以上の赤ちゃん
体重の増え方がスタンダードカーブより2か月分以上遅い場合は、“成長のつまずき”がある
- “成長のつまずき”は、栄養法が不適切であること・病気・異常のサインになる
- 病気になった場合は一時的に“成長のつまずき”が見られることがあるので、その後V字回復できているか、経過観察が必要
簡単・正確に体重推移を評価する方法
WHOは、「赤ちゃんの成長曲線がどんなカーブを描くか」を重要視しています。スタンダードカーブに沿っていればOKで、平均より多いか少ないかは気にしなくていいのです。WHOの成長曲線は、基準となるスタンダードカーブが複数描かれているので、自分の赤ちゃんの体重推移をチェックしやすくできています。
成長曲線から、利用できる成長曲線や、どうやって評価したらいいのかなど、詳しい情報を得ることができます。母乳が足りない不安感は、母乳不足感も参考にどうぞ。
2017/2/21更新
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