ミルクは?フォロミは?混合栄養・完ミの赤ちゃんの離乳食

<ミルクのみで育つ赤ちゃんのポイント>

WHOのガイドラインによると、月齢6カ月以降は、質の高い栄養素を補うために、母乳を飲んでいる子どもより多くの補完食が必要になります。

栄養の質が大事!完ミの赤ちゃんの補完食

新鮮な食材を使った大人の食事から具を取り分けてつぶし、お粥に混ぜるなどの方法で、少量でも質の高い栄養素が摂りやすくなります。

 


<混合栄養の赤ちゃんのポイント>

一般的に、離乳食が始まったら母乳のメリットはなくなると考えられていますが、実はそうではありません。

たとえ与えている量は少なくても、母乳は栄養素の質やその他さまざまな要素でメリットが大きいので、可能な範囲でできるだけ長く母乳育児を続けられると、母子にとって、より有利になると考えられます。

母乳を2歳以上まであげるべき4つの理由

 

母乳を優先する場合は、食事でまかなうエネルギーが増えるにつれて、その分、ミルクを減らしていきます(母乳+ミルク+食事で栄養摂取していたのが、母乳+食事になり、最終的には食事だけになる、というイメージ)。

ミルクを優先する場合は、ミルクのみで育つ赤ちゃんと同じように、食事の回数や量を増やして栄養の質や量をカバーするようにします


<フォローアップミルクは慎重に>

「離乳食は胃腸に負担がかかるのでフォロミを使って上手に栄養補給を」などと指導されることがあるようですが、「フォロミの方が補完食よりも負担が少ない」と結論付けられる根拠が何なのかはちょっと疑問です。

 

フォロミは、粉ミルクや液体ミルクと違って、母乳の代替栄養ではないので、積極的に飲ませなくてもいいと考えられます。

WHOの指導では、「困難な状況や経済的理由によって動物性食材が手に入らない場合や、マラリアなど感染症が蔓延している地域では、強化食品やサプリメントを使いましょう」とされています。

「食べムラや偏食がある場合はフォロミを飲ませましょう」ではないのです。

 


<ミルクはいつまで?>

代替栄養の定義では、「大人と同じ食事で全てをまかなえるようになるまで」与えるものとされています。

ミルクが不要になる時期は赤ちゃんによってそれぞれなので、乳離れを焦る必要はありません。

0歳・1歳の子どもは食事だけで十分なエネルギーと栄養をまかなえない可能性があるので、2歳くらいまでミルクが必要になることもあるかもしれません。

詳しくはこちらから→※代替栄養とは

 

飲ませ方は、月齢にかかわらず(産まれた直後からでも)、コップで飲ませる方法を推奨しています。

 

補完食についてのWHOのガイドラインは【第3章まとめ|補完食は離乳食と別のものです】を読めば、全てが分かります。

行儀が悪い・食べない・食べ過ぎる・アレルギーなどについての悩みは【離乳食の悩みから解放されたい!補完食のヒント集】をどうぞ。

2016/1/16更新

関連記事

コメント

    • 心配性の母
    • 2017年 7月 02日

    度々失礼します。
    いつもお忙しいにも関わらずお返事をくださり、ありがとうございます。
    先日検診で小児科の先生にフォローアップミルクを使うよう勧められたものの、こちらの記事を拝読し、迷っております。
    子供は現在生後10か月の女の子です。
    母乳は欲しがるままに1日12回前後、離乳食は1日4回を目標に与えています。食べられる量は調子のいい時で一回80〜90gと少なめです。
    食事内容として動物性タンパクを積極的に摂ることと、調理時に加える水分量を最低限にするよう心掛けてはいるのですが、生後7・8か月頃から体重が6.8kg程のまま増えず、運動発達もハイハイやお座りができない等遅れ気味です。
    これは、フォローアップミルクのお世話になるしかない状況なのでしょうか。ご教授いただけましたら幸いです。

    • 体重の増えるスピードが心配で、フォロミをあげた方がいいのか迷っていらっしゃるんですね。
      フォロミは母乳やミルクより若干カロリー密度が低いですし、栄養の質や種類という点でも、そのまま母乳を飲ませる方が赤ちゃんの成長には有利かなと思ったのですが、フォロミを与える理由を何かお聞きになっているでしょうか。
      フォロミをあげることでハッピーな気持ちになれるなら役に立つかもしれませんが、そうでもないならそんなに気にしなくていいんじゃないかなと思います。

      ちなみに食事については、もうされているかもしれませんが、油脂類も取り入れるといいかもしれません。
      炒め物や揚げ物、ゴマやナッツ類を砕いたものなど。味・栄養・カロリー密度の点で、油脂類も重要な食材の一つです。

      食事回数については、大人の朝・昼・晩の食事から取り分けて食べさせつつ、午前と午後にも、軽食としてヨーグルトや果物、朝食や昼食で食べなかったものなど食べさせてみるのはいかがでしょうか(厳密に1日5食にするのは難しいと思うので、あくまで目安です)。

        • 心配性の母
        • 2017年 7月 05日

        ご返答ありがとうございます。
        そうだったのですか!理由は特に言われず、聞きもせず、ただただ栄養の足りない子に必要なのだと思い込んでおりました…質問して良かったです。ありがとうございます。
        足すべきは油脂類と食事回数ですね。早速実践します。
        いつもご親切に、ありがとうございます。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

理系育児オススメ記事

ページ上部へ戻る