たそがれ泣き|よく泣く赤ちゃんの原因③

こんなに泣くのはうちの子だけ?
たそがれ泣きはお母さんが疲れて母乳が出なくなったせい?
おっぱいをあげても泣くのは母乳が足りていないから?
…大丈夫。世界の赤ちゃんもこんな感じです(^^)
WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」
第7章 乳房の管理と母乳育児におけるさまざまな障害
7.11 よく泣く赤ちゃん
<徴候>
赤ちゃんが過剰に泣いて、なだめることも難しい状態。泣き方のパターンが、原因を考えるヒントになります。
<たそがれ泣き(コリック・疝痛)>
一日のうち決まった時間帯、典型的なのは夕方に泣き始めることが多いです。
お腹が痛む場合は、赤ちゃんは足を持ち上げるかもしれません。
おっぱいを求めますが、なだめることは難しいです。
原因は明らかになっていません。
たそがれ泣きをする赤ちゃんは、成長が順調なことが多く、3-4カ月を過ぎると泣くことが減ってきます。
赤ちゃんを抱っこしてやさしく揺らすのを増やし、お腹や肩を手で優しくマッサージすると効果があるかもしれません。
<要求の多い赤ちゃん>
他の赤ちゃんに比べてよく泣き、もっと抱っこすることを要求する赤ちゃんもいます。
これはお母さんが赤ちゃんを常に抱っこして行動し、同じベッドで寝るような慣習の地域ではあまりみられません。
●対処法●
たそがれ泣きや、要求の多い赤ちゃんは、お腹を優しくマッサージしながら抱っこしてゆらすといいです。
赤ちゃんの成長に伴って泣くことは減るので、安心してください。
原因がよく分からなくても赤ちゃんがよく泣くことがあるのは、世界共通の現象なんですね。
つまり赤ちゃんはよく泣くのも自然なことなんですね。
赤ちゃんの泣きを母乳不足に結びつけるのは正しくないんです。
「夕方は母乳が少なくなるから」という説も、ガイドラインには出てきません。
世界の子育てから分かる、「意味不明泣き」の根本的解決のヒント
WHOのガイドラインには、
「泣いても授乳したり抱っこしたりしなければ、そのうち泣かなくなる」
というような対処法も書かれていません。
逆に、抱っこしたままお母さんがやりたいことをやるのが当たり前の地域では、赤ちゃんの原因不明の泣きが少ないんですね。
「抱っこしっぱなし」というアイデアは、試す価値ありです。
カンガルー作戦のやり方も参考になるかもしれません。
「たそがれ泣きをする赤ちゃんは成長が順調なことが多い」ということは、
たそがれ泣きが始まったら、「よかった、順調に成長しているんだ」と安心するくらいでいいんですね。
赤ちゃんはなぜ泣くの?
赤ちゃんが泣くのは、あくまで本人の都合です。「私のせい?」と自分に引き寄せるのではなく、赤ちゃんの課題として切り離すことが、冷静に対処するために重要かもしれません。目指すべきゴールは泣き止ませることではなく、「おっぱいほしいの?違うの?何かな?」などとリアクションを返しながらコミュニケーションをとることそのものが大切で、その結果泣き止むかどうかは赤ちゃんのみぞ知る、です。赤ちゃんが泣く理由は様々ですが、効果的な対処方法がある場合もあります。赤ちゃんの泣きの中に、ヒントが見つかるかもしれません。
2017/2/23更新
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はじめまして、いつもこちらのサイトで日々勉強させていただいています。私は生後3週の子供がいます。生後2週間で体重減少がわずかにあったことから、病院からの指導で混合で対応中です。今は勉強しながら完母を目指しています。
ただ、赤ちゃんの泣きに悩まされ、なかなか母乳のみに移れないでいます。何かアドバイスがいただければと思い、メールしました。
強く泣く時の状況は色々ですが、顔を真っ赤にしていきんだ後に泣くことがあり、苦しそうなため気になっています。
排便は1〜3回で、3回ほど出てる時は機嫌がいいので、泣きと排便に関係がある印象を持っています。いきむようになったあたりから、少し便が硬く(泥状便)ここ数日はマッサージなどをしてやっと1日1回でる状況です。
他の泣き方の時と同様に、授乳をすると一旦落ち着きます。しかし、また思い出したように泣いてしまいます。便が気になりながらも、母乳が足りてないのではという思いもよぎり、繰り返し授乳をしています。それでも泣き止まない場合に、ミルクを追加しています。ミルクを足すと、寝落ちすることがあり、お腹が空いていたのだろうかという結論に至ることもあります。ちなみに、ぐずってない時は母乳のみで授乳時間は15分程度、間隔も1時間から1時間半程あき、排尿もコンスタントにあります。なので、母乳は飲めてるのではという思いもあります。
病院では1日便が出ないくらいであれば様子をみてよいと言われました。
この対処の仕方は違うだろうと思いながらも、何から解決してよいのか悩んでいます。
赤ちゃんの泣きは気になりますよね。
いろんな現象が、全て母乳不足に関係していると感じていらっしゃるようなので、問題を切り離して考えてみるといいのかなと思いました。
①ウンチについて
まず、便秘と母乳不足は関係ないです。
泣きと便秘は、関係あるかもしれません。
今の時期なら綿棒浣腸も効果があるかもしれませんが、ウンチを出すのが苦手なタイプの場合は、便秘と長い付き合いになるかもしれません。
②母乳が足りているか
成長曲線が順調なら、母乳は足りています。
③ミルクで寝落ち
眠たくてとにかく何かを吸てつして安心したかったのかもしれないし、寝る前にもうちょっと飲んでおきたかったのかもしれません。
私の経験では、まとまった睡眠の前に、非常に頻繁におっぱいを欲しがることはよくありました。
空っぽのおっぱいからは、腹持ちの良い母乳が出てくるので、安心して何度でも付き合ってもいいんじゃないかなと思います。
添い乳しながらのんびり付き合えば、それで満足して寝る可能性もあります。
④頻繁な泣き
泣く理由は多様で、色々試していけば予測できることも増えていくかもしれませんが、意味不明泣きがあっても、自然なことです。
母乳育児に焦点を当てた場合、成長加速現象の可能性と、ポジショニングがよくない可能性などが考えられます。
全体的には、お子さんをよく観察されていて、お二人はとても良い調子だと感じました!
sumireさん
回答ありがとうございました。
悩んでいたことの現象が整理され、漠然としていた不安が軽くなりました。
そして、母乳不足感をもち、母乳に自信が持てずに育児をしている自分にも気づかされるきっかけになりました。体重をはかりながら母乳を適切に評価して、泣きや便秘に落ち着いて取り組んでみようと思います。
自信を失う毎日だったので、いい調子だと言っていただけて、すごく嬉しかったです。まだまだ不安はありますが、知識を定着させながら進んでいけたらと思います。
ありがとうございました。
自分の赤ちゃんが新生児の頃にこの記事を読みました。いざ経験してみて、これは本当だなぁと思いました。
うちは結局黄昏泣きらしいものを一度も見ないまま、あと5日で5ヶ月を迎えようとしています。
寂しそうに甘え泣き(「あぅ~」程度)する段階で、かわいくて放っておけないのでずっと抱っこ紐で過ごしました。一緒に洗濯物を干し、一緒に料理をし(安全に配慮しています)、親子同時に食事もよくします。一人で家事をするときと比べたら効率は落ちるので、どこかの授乳で自分の食事を合わせる方が実現しやすいです。
黄昏泣き全くないけどいいのかな?と思って読み返しました。でも身長も体重も順調に成長しているので、赤ちゃんが黄昏泣きを必要としなかったのかなと思います。
ご自分たちのペースを大切にされている様子が伝わってきました。
おっしゃる通り、たそがれ泣きは、必ずしも全員が経験するわけではなさそうです。