赤ちゃんは母乳を“吸って”いるのではありません
赤ちゃんが母乳を十分に飲めていないのは、母乳の分泌不足が原因と思っていませんか?
赤ちゃんは乳首さえくわえれば、母乳が飲めると思っていませんか?
赤ちゃんは哺乳中、どんなことをしているのでしょう?
WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」
第2章 母乳育児の生理学基礎
2.8 赤ちゃんの吸着と哺乳の仕方
赤ちゃんが効率的に哺乳できると、乳首を刺激し、母乳を空にし、適切な母乳の生産を行ってそれをスムーズに外に運べるようになります。
そのためには、上手に乳房に吸着する必要があります(27)。
哺乳中、赤ちゃんの舌は先から付け根の方に波打ち、乳首を固い口蓋で押さえて、太くなった乳管の部分から口の中に母乳を押し出し次々と飲みこんでいきます。
赤ちゃんが吸てつするのは、主に乳房の組織を伸ばしてそれを口でくわえておくためです。
オキシトシン反射が母乳を乳管へ流しだし、赤ちゃんの舌の動きで母乳を乳管から口の中へと押し出します。
赤ちゃんが正しく乳房を口にくわえていないと効率的な哺乳ができず、様々な困難が生じます。
赤ちゃんが上手に吸着している時は、口や舌で乳頭や乳輪を擦ったり傷つけたりすることはありません。
授乳はお母さんにとって快適で心地よいもので、痛みは感じないものなのです。
赤ちゃんは乳腺組織を口に大きく含んで吸てつし、飲んでいるのです。
ストローのように吸い出しているわけではありません。
そして、授乳が痛い場合は、赤ちゃんが上手に吸着できていない可能性があるんですね。
痛い場合は、ポジショニングに問題がある可能性があります。
上手に吸着できるようになれば、痛みは徐々に治まっていきます。
授乳にはスキルが必要です。上手に乳房に吸着できるかどうかは、上手なポジショニング次第といっても過言ではありません。
楽に効率よく哺乳するコツは、タグ#ポジショニングからチェックしておきましょう。
2017/1/28更新
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