日本独特の考え方の”離乳食”

離乳食の目的とはなんでしょうか?
乳離れをして、ご飯を上手にもぐもぐ・かみかみ・ごっくんできるようにするための練習?
「離乳食」って結構ハードルが高いと思いませんか?
一生懸命取り組んでいるけど、挫折したり、悩んだり、本を買ったり道具を買ったりし、逆に悩みが深まったり、ついに悟りを開いたり、という難しいやり方は、WHOのガイドラインには出てきません。
WHOの目的は、赤ちゃんにできるだけ負担をかけずに健康に育てること。
なので、大事なポイントはもっとシンプルで柔軟性が高いのです。
まずは、補完食(離乳食)の本来の目的と、現在の問題点を整理します。
WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」
第1章 乳幼児の栄養法を適切に行うことの大切さ
1.5 適切な栄養法の科学的証拠
6カ月からの補完食(離乳食) ①
月齢6カ月からは、乳児が必要とするエネルギーと栄養が、母乳だけでは足りなくなり始めます。
そこで、補完食で補う必要が出てきます(57)。
この時期になっても補完食を始めなかったり、補完食の内容が不適切であったりすることで、乳児の成長に影響があるかもしれません。
多くの国で、補完食の時期である月齢6-23カ月の間に、成長が不安定になりやすく、微量栄養素欠乏症や、感染症の発生がピークになります(58)。
乳幼児に必要なエネルギーと栄養を満たすために、補完食は「栄養が十分なこと・安全であること・適切に与えること」が必要です。
しかし、補完食を薄めすぎていたり、回数や量が少なすぎたり、補完食は母乳より栄養の質が低いのに、母乳の代わりにしてしまう、という問題がよくみられます。
質のいい補完食のためには、食材と食べさせ方の両方が大事なことです。
正しい補完食を行うために、母親や家族をサポートすることが必要です(13)。
離乳食(補完食)の目的は、母乳やミルクだけでは足りなくなる「栄養やエネルギーを補うこと」なのです。
もぐもぐの次はかみかみだ、なんて、本質ではないんですね。
舌でつぶせる固さの次は歯ぐきでつぶせる固さなんていわれても、赤ちゃんのあごの強さなんて、よく分からないですよね。
WHOが問題視している、
〇補完食を薄めすぎること
〇回数や量が少なすぎること
〇補完食は母乳より栄養の質が低いのに、母乳の代わりにしてしまうこと
は、日本でも当てはまっています。
補完食の目的は乳離れじゃなくて栄養補給
WHOが推奨する補完食は、目的がシンプルで栄養豊富です。そもそも、なぜステップアップしなければいけないの?どんなものをどう調理すればいいの?など、基本的な話は第3章まとめ|補完食は離乳食と別のものですが役に立ちます。食べない・アレルギー・マナーなど、離乳食の悩みを減らすには離乳食の悩みから解放されたい!補完食のヒント集をどうぞ。
2016/5/18更新
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