日本の子育ての常識は10年遅れ?

今の子育ての常識は誰がいつ考えたものでしょう?

人によって指導が違ったり、その根拠が納得できなかったりすると、親としては何が正しいのか迷ってしまうこともありますよね。

 

WHOとユニセフは、赤ちゃんが健康に育つために必要なポイントをグローバル戦略として明確にまとめ、世界的に推進しています。

 その目的はこのように書いてあります。

 

WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」

第1章 乳幼児の栄養法を適切に行うことの大切さ

1.2 乳幼児の栄養法のグローバル戦略

 

2002年に、WHOとユニセフは「乳幼児の栄養法のグローバル戦略」を採用しました(10)。

 

どのような栄養法で育てるかが、栄養状態・成長・発達・健康・乳幼児の生存率に大きく影響します。

このことに世界にもっと注目してもらうために作りました(第9章参照)。

 

第1章には、健康に関わる全ての専門家が大事な役目を果たすために必要な知識が、まとめられています。

専門家の大事な役目とは、「グローバル戦略の原則に従って、正しい乳幼児の栄養法を守り、促進すること」です。

 

 

「グローバル戦略」は「赤ちゃんが健康に育つために必要なこと」を研究した結果、明らかになった事実です。

世界中全ての子どもに当てはまるそうです。

 

だから、自信を持って推進できるのです。


<日本の方針は誰が考えてるの?>

日本では、厚生労働省が子育てに関してリーダーシップを取っているようです。

 

厚生労働省は1995年に作られた栄養法のガイド「改定 離乳の基本」を、12年ぶり(2007年)に「授乳・離乳の支援ガイド」と改訂しました。

 

研究会議では、当時のWHOの研究結果も参考にされたようです。

ただし、前回の「改定 離乳の基本」の策定委員の方が、「改訂する必要はあるのか?」と会議にブレーキをかけたこともあり、「前任者の仕事にも配慮して、とりあえず今回は少し近付けましょう」という程度に参考にされたようです。

母乳育児の科学的知識に詳しい策定委員がいなかったことも、大きな改善が出来なかった原因の一つかもしれません。

 

一方、WHOのガイドラインが発表されたのは、その2年後、2009年です。

 

もしかすると10年後、あるいは20年・30年後には、日本でもWHOのガイドラインも参考にした内容に”少しずつ”改訂され、この内容が常識になるかもしれません。

でもそんなに待っていられないので、先に読んでしまいましょう。

2013/12/5更新

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