授乳の姿勢はお母さんと赤ちゃんに分けて考えるべし
「上手に授乳するためには、授乳の姿勢が重要だ」というアドバイスをされる一方で、「授乳の姿勢はなんでもいいんだ、どんな姿勢でも構わない」とアドバイスされることもあります。
この相反するアドバイスを混同して良くないポジショニングになっていたり、「良い授乳の姿勢」をお手本通りにキープしようとして授乳がしんどくなっていたりする母子も少なくないんじゃないかと思うので、本当はどういう意味なのか、目安をまとめたいと思います。
母乳育児初心者の場合、授乳の姿勢(ポジショニング)は、「母親の姿勢」と「赤ちゃんの姿勢」に分けて考えられるようになると、どんな授乳の姿勢にも応用がきくのでおすすめです。
母親のポジショニング
赤ちゃんが産まれたその瞬間から、どんな格好で授乳しても構わないようです。気を付ける点はこれだけ↓
良いポジショニングのサイン:楽で快適な姿勢だと感じる
良くないポジショニングのサイン:同じ姿勢を続けると辛い
(どうすれば楽になるかなど実践的な話は→新生児への授乳の仕方|一番ていねいなコツのまとめ)
赤ちゃんのポジショニング
赤ちゃんの場合、良いポジショニングはベースが決まっていて、体の成長や哺乳スキルの上達によって、許容範囲が広がるイメージです。
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産まれて間もない赤ちゃん
良いポジショニングはごく限られています→※母乳が出る・出ないはポジショニングで決まる
WHOは、特に月齢2ヶ月頃までの赤ちゃんは、このポジショニングがとても重要だといっています。
それ以降になると、赤ちゃんによっては、一般的には良いポジショニングとは言えなくても、問題ない場合が出てくるようです。
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首がすわる頃(個人差はありそう)
月齢が上がって赤ちゃんの胴が伸びてくると、股関節が母親から離れていても、ウエストをひねって胸部を母親に密着させることができるようになります。
→首にねじれがないことだけ気を付ければ、ウエストにねじれがあっても、上手に飲めることも出てくる
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腰がすわる頃以降(個人差はありそう)
さらに月齢が上がって口が大きくなると、どんな状況だろうが口を大きく開けて上手に吸着できるようになります。
→母子でハの字になっていても、あごが乳房から離れていても、比較的上手に飲めるようになる
※どの時期でも、乳頭の痛み・体重増加不足・乳房トラブルなどがある場合は、良くないポジショニングのサインになります。
(例えば、授乳パターンに大きな変化がないのに、詰まり・乳口炎・乳腺炎になりやすくなった場合、赤ちゃんのポジショニングに無理がないか、注目してみるといいかも)
まとめ
赤ちゃんの良いポジショニングを理解・習得できれば、お母さんの体勢に合わせて自由自在に授乳することができる。
さらに、赤ちゃんの体の成長や哺乳スキルの上達にともなって、よりバラエティに富んだ授乳スタイルが可能になるかもしれません。
ペアでダンスを踊るように、それぞれの都合と好みで、自由に羽ばたいていけるといいですね。
ポジショニングは母乳育児を楽にする必須のスキル!
哺乳不足・しこり・詰まり・乳腺炎などのトラブルを根本解決するためには、授乳スキルが重要です。タグ#ポジショニングからチェックしておきましょう。
授乳のタイミングなどについては【母乳育児が軌道に乗るやり方・疑問・悩み】が役に立ちます。
参照
2017/5/13更新
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