手術と母乳育児|授乳OKな薬・NGな薬|WHO

WHOが発表している、「授乳中に飲める薬と飲めない薬」の一覧表のうち、術前に短期間に行われる薬物療法などに使われる薬が、授乳にどのような影響を与えるかのリストです。

 

WHO必須医薬品リスト第11版「母乳育児と母親の薬物療法」

 

1. 麻酔薬

一般情報:麻酔が必要となる場合は、事前に搾乳して冷蔵庫で保存しておき、手術中や麻酔が切れるまでの間は、赤ちゃんにコップで搾乳を飲ませられるようにサポートしましょう。

 

1.3 短期間の術前の薬物療法と鎮静剤

●アトロピン

授乳と両立できます。

赤ちゃんに副作用が出ないか観察しましょう(分泌の乾燥・体温上昇・中枢神経系障害)

 

●抱水クロラール

単一用量の場合は授乳と両立できます。

赤ちゃんに傾眠がみられないか観察しましょう。

 

●ジアゼパム

商品名:セルシン、ホリゾン、など

単一用量の場合は授乳と両立できます。可能なら、繰り返し投与するのは避けましょう。

赤ちゃんに傾眠がみられないか観察しましょう。短時間作用型ベンゾジアゼピン系薬剤が好ましいです()

 

※オキサゼパムやロラゼパムなどの、短時間作用型ベンゾジアゼピン系薬剤が適しています。しかし、これらは必須医薬品リストには載っていません。

 

●モルヒネモルフィン

単一用量の場合は授乳と両立できます。可能なら、繰り返し投与するのは避けましょう。

赤ちゃんに副作用が出ないか観察しましょう(無呼吸・徐脈)

 

●プロメタジン

商品名:ピレチア錠、ヒベルナ

単一用量の場合は授乳と両立できます。可能なら、繰り返し投与するのは避けましょう。

赤ちゃんに傾眠がみられないか観察しましょう。

 

事前に搾乳しておく目的は、「薬剤が含まれる母乳を避けるため」ではなく、「お母さんが授乳不可能な状態の間に、別の誰かが赤ちゃんに搾乳を補足してあげるため」です。

 

安全性の分類方法を詳しく知りたい→※一覧表の使い方

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