赤ちゃんは泣かせない方がいい|生理学的理由

母子異室の産科施設では、赤ちゃんが泣いても、お母さんは対応することができません。

3時間おきの授乳時間だけ、お母さんに会えるシステムの所もあるようです。

 

その間、泣いても対応してもらえない赤ちゃんは、生理学的なリスクにさらされることが分かってきました。

 

産まれたばかりの赤ちゃんにとっては、泣くことは生理学的に有害であることも分かってきました。

 

赤ちゃんが泣く時間が長くなりすぎると、血流が大きく変動し、脳内の酸素濃度が低下して、脳内の血流量が増加します。

その結果、血圧が上昇することで脳圧が上がり、脳出血のリスクが生じます。

 

一方で、低酸素の血液が、肺よりも大循環へと多く流れ込みます。

概して、新生児の泣きは、大人のバルサルバ法(耳抜きを使った耳の検査)に似ていて、静脈が大静脈に戻るのを遮断し、一時的に新生児の心臓内に、胎児の循環系を再現してしまうのです。

 

<原文>

Lisa Marasco, BA, IBCLC and Jan Barger, MA, RN, IBCLC. Examining the Evidence for Cue feeding of Breastfed Infants

 

もちろん、赤ちゃんが泣いたら、即アウトというわけじゃないでしょう。

抱っこしても何しても、泣きやまないときもあるかもしれません。

 

でも、医学的処置をするためではなく、ルーティン的に母子別室すると、生理学的なデメリットを助長することになってしまうんですね。

 

赤ちゃんに優しい病院と認められるためには、出産直後から24時間母子同室で過ごせることも条件に入っています。

 

 

第4章まとめ|赤ちゃんに優しい病院、BFHとは

2017/5/12更新

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コメント

    • lalelu
    • 2014年 4月 10日

    アタッチメントペアレンティング、私達夫婦はこれを、娘に耳を傾ける、と解釈し、時間割など作らずに娘と過ごしています。唯一存在するのが就床時間(19時半~20時半)。朝は大抵7時半までには起きています。そうやって娘と過ごしていると、時間割など決めなくても、一日の流れのパターンはできてきます。
    誕生後、夜中に目覚めるのは1~2回程度だった娘が、生後6ヶ月ぐらいから3~4回泣き出すようになりました。原因は何なのか?と調べてみると、お腹がすいている、眠りの移行(レムからノンレム睡眠)が上手くできていないため、などなど・・・。そこで目にしたのがファーバー式ネントレ。何事においてもそうですが、この方法についても賛否両論あるみたいですね。娘が泣いている(伝えようとしている)のに、一定時間そのまま泣かせておく、という行為が娘に耳を傾けるという私達のやり方にそぐわないので、この方法は取り入れませんでした。
    最近は(今8ヶ月です)私達が傍らにいなくても一人で遊びながら寝付いてしまうことの方が多いです。でも、その後が問題で3~4回ほどグズリ(泣き)出すのです。抱いてみたり、歌をうたってみたり、最終的に落ち着くのがおっぱい。安らぎを与えてくれるおっぱい、果たしてこれを無理矢理取り上げてしまっていいまのだろうか?と、今も夜中の安らぎおっぱいを続けています。

    • 大人と同じかそれ以上の規則正しい生活習慣を、赤ちゃんに求める傾向は、今でも一部であるようですね。
      ネントレの最大の問題点は、「赤ちゃんが夜中に起きることはNG」とする前提条件にある気がしています。

      また、ネントレに関わらず「赤ちゃんが泣いても望みを叶えないようにすれば、そのうち泣かなくなる(望まなくなる)」ということは、何十年も前にさかんに研究され、証明されているので、どんなやり方であっても、強行すれば上手くいくんだろうと思います。が、「その後大きくなってからデメリットが出てきた」という続きの話は全く表に出てこないのが、怖いよなーと…。

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