「分かりました」と答えるお母さんの本音は?|乳幼児の栄養法のカウンセリングスキル

お母さんはなんでも専門家の言う通りにすべきだと思っていませんか?
母子の健康に責任のある専門家が、赤ちゃんの栄養法について相談された場合に、どのようにお母さんにアドバイスをするべきかについてのガイドライン(続き)です。
WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」
第5章 乳幼児の栄養法の継続的支援
5.3 良いコミュニケーションとサポートの技術
自信を持たせ、必要なサポートをするスキル
提案をしましょう。命令してはいけません
あなたがお母さんに何をするべきかを提案したとして、お母さんはそれを実行できないと思っても、あなたに反対することは難しい可能性があります。
お母さんはただ「分かりました」とだけ言い、二度と来ることはないでしょう。
しかし、提案することによって、お母さんがそれに従うことができるかどうかを話し合う余地が生まれます。
その結果、あなたは提案の内容を変えることもできるし、お母さんにもっと実践的な選択肢を考えさせたり何をするべきか決断させたりするためのサポートをすることができます。
これは、乳幼児の栄養法のように、通常、様々な選択肢が考えうる場合には特に重要なことです。
「乳幼児の栄養法には、通常、様々な選択肢が考えうる」とは、例えばある問題が生じたとしても、通常はその解決方法はいく通りもあるということですね。
つまり、「こうすべき」と答えは一つに絞らず、「お母さんの状況を考えて可能なことかどうかを話し合う」というスタンスも大切なのです。
指導内容に対して反論できるお母さんは少ないと思うので、「はい」「分かりました」などと一言しか返ってこない場合は、納得したのではなく、ここでは解決できないと諦めたのかもしれません。
問診の目的は、専門家が正解だと思う答えを出すことではなく、赤ちゃんとお母さんが可能な限り健康で幸せに暮らせるように、最適なやり方に修正することです。
どんなに正しい方法を指導しても、実行できなければ意味がないので、お母さんの気持ちや状況に即しているかどうかも配慮できるといいんですね。
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