正しい授乳のタイミング
母子の組み合わせによって、一度に飲む母乳の量はさまざまなのです。
それでも赤ちゃんに必要な量の母乳を飲ませるには、どうすればいいのでしょう?
WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」
第2章 母乳育児の生理学基礎
2.12 授乳にかかる時間と間隔
生後6カ月を母乳のみで育てるために、また適切な母乳の生産と哺乳を確実にするためには、赤ちゃんが欲しがるだけ授乳することが必要です。
それは、赤ちゃんが欲しがるだけ頻繁に、飲みたがるだけ長く、昼夜関係なく授乳するということです(28)。
これは「要求に応じた授乳」「制限なしの授乳」「赤ちゃん主導の授乳」と呼ばれます。
食欲に応じて好きなだけ飲ませてもらえる赤ちゃんは、順調に成長するために必要な量を得ることができます。
そのためそういう赤ちゃんは、飲むことができる母乳のうち63-72%しか飲まないので、乳房は空っぽにはなりません。
飲もうと思えばもっと母乳は出てくるはずなのです。
つまり、赤ちゃんは乳房が空っぽになったから飲むのをやめるのではなく、満足したからやめているということが分かります。
よって、赤ちゃんが上手に吸着できているなら、授乳の時間や間隔は制限しないことが重要なのです。
乳首がダメージを受けるのは、乳房への吸着の仕方が下手なことが原因であって、授乳が長いことが原因ではありません。
赤ちゃんが自分で乳首を離すまで、授乳を続けましょう。
少し休んだ後、欲しがっても欲しがらなくても、もう片方の乳房も飲ませてみましょう。
乳房への吸着が上手くできれば、赤ちゃんの気の向くままに授乳していれば、うまくいくということなのですね。
赤ちゃんにくわえさせるだけなら簡単に思えるから、まさかそれが授乳が上手くいかない原因とは思わず、別のこと (母乳不足感など)が、上手くいかない原因なのかな、と悩んでしまうんですよね。
体重増加や乳房のトラブルなどの問題もなければ、授乳回数なんて気にせずに、「うまくやれているんだ、これが私たちのペースなんだ♪」と自信を持っていいんです。
母乳は一度に飲む量がバラバラなので、粉ミルクの授乳回数を目安にすることはできません。
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2017/1/29更新
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