たった1分のコツで搾乳量を倍にする方法

ほとんど搾乳できない、とにかく時間がかかる、など、「搾乳が苦手だな」と思っている方に試してもらいたい、とっても簡単に搾乳量を増やす方法です。

 

搾乳量はオキシトシン反射の強さ次第

母乳は、母乳が溜まっている無数の小さな水風船のようなものがギュッと縮むことで、出てきます。

この、ギュッと縮ませる役目を果たしているのがオキシトシンです。

脳からオキシトシンがバンバン放出される(=オキシトシン反射)と、射乳が起こって搾乳量が増え、オキシトシン反射が全く起こらないと、全く搾乳できないこともあります。

 

搾乳は、科学的知識で楽になる!

痛い・搾れないのは、やり方が良くないかもしれません。

搾乳のやり方や、保存期限などの基礎知識は、タグ#搾乳をチェックしてみてくださいね。

 

 

確実にオキシトシン反射を起こす方法

①手をパーの形にする

②全部の指の腹が乳頭の先端に触れる程度に、乳首をさっさっと、軽くなでる

oxitocin_reflex

(昔ちらっと読んだだけなので情報元が不明瞭なのですが、ヨーロッパの搾乳関係の資料参考)

 

<ポイント>

・速さ:上下に1秒間に1往復程度のペースでOK

・強さ:軽くさっさっとするだけで効果がある

(赤ちゃんが射乳を起こすために素早く吸てつする様子に、似た条件が再現されます)

 

・オキシトシン反射がしっかり起こるまで続ける

(途中で止めてしまうと、弱い反射で終わる可能性あり)

 

・乳頭への刺激が不快なら:「数秒さっさ→休憩→数秒さっさ」を繰り返してもOK

(刺激が少なすぎると反射が遅くなる・弱くなる可能性あり)

 

 

射乳が起こるまでにかかる時間は?

射乳が起こるまでにかかる時間を研究した論文によると、授乳開始してから早い人で4秒後、遅い人で1分半後に起こったそうなので、だいたいこのくらいの時間(30秒~1分くらい)を目安に続けます。

射乳感覚がない?普通です!射乳反射の起こり方

 

オキシトシン反射が起こると、よく注意したら、「乳房にチクチクした痛みを感じる」などのなにかしらのサインがあると思います。

でも、反射が起こっても全くサインに気づけない場合もあるので、その時は30秒くらいたったら搾乳してみる→うまく出てこなければもう少し続けてみる(→繰り返す)

 

 

なかなか射乳が起こらない?

オキシトシン反射は、母親の感情にも影響を受けやすいようで、強いストレスや疲労を感じていると、反射が起こるまで長い時間(例えば5分とか)かかったり、弱い反射で終わったりする可能性もあります。

 

たとえば、初めて職場で搾乳した、時間がなくて焦っている、赤ちゃんが急に入院して搾乳が必要になった、などでも、普段より反射が起こりにくくなる可能性があります。

これを克服するには、お母さんがリラックスできるように、状況や環境を整えられるのが一番です。

(が、現実はそんなに甘くないこともあるので、サバイバルな方法としては、いつでも平常心を保てるくらい作業に慣れておく、あるいは経験を積むことが確実です)

 

※もともとオキシトシン反射が強い方は、この技を使っても、あまり変化がないかもしれません。

※空になるまでしぼったとしても、その総量は、個人によっても、タイミングによっても、バラバラになります。

 

 

【搾乳はコツが必要】

搾乳は、慣れも必要ですが、コツもあります。

その他、【外出先・仕事先からの搾乳の持ち運び方(裏ワザ)】を始めとして、タグ#搾乳で、搾乳の基礎知識や裏ワザなどの、役に立つ情報を得ることができます。

書籍「ちょっと理系な育児(母乳育児編)」に、母乳育児を快適にするための科学的知識がまとめられています。

 

2017/5/13更新

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コメント

    • Ai
    • 2017年 8月 20日

    初めてコメントします。
    5ヶ月男児なのですが、オキシトシン反射を待てずギャン泣き授乳拒否するようになり、困っていました。
    この確実にオキシトシン反射を起こす方法を試したところ、きちんと反射が起きて、息子に直母することができました。
    本当にありがとうございます。
    ただ、最近はこのやり方に息子が慣れてしまい、毎回反射を起こしてからでないと飲んでくれなくなりました。
    以前のようにまた、反射が起こるまで自ら吸啜するようになってくれるでしょうか。
    母乳外来では、分泌に問題はないのでこれまで通り完母でいけるはずと言われています。
    お忙しいかと思いますが、ご助言いただけると幸いです。

    • すぐに射乳が起こらないと、不満を訴えて飲もうとしないんですね。成長期なのかもしれませんね。

      前提として、射乳を待てるようにならなければいけないとは思いませんが、例えば、焦ってパニックになる前に早めに授乳したり、「あむあむしてごらん~出てくるからね~」と何度も繰り返しつつ気長に付き合ったりなどいかがでしょうか。
      たぶん、月齢が進むと、また飲み方は変わってくるんじゃないかな?と思います。

        • Ai
        • 2017年 8月 21日

        お返事ありがとうございます。
        月齢が進んで解決するといいのですが…
        ひとつ気になっているのが、この方法を続けることで、おっぱいが慣れてしまって反射が起きなくなってしまったり、逆にこの方法でしか射乳が起きず、肝心の赤ちゃんの吸啜では反応しなくなってしまう…ということはないでしょうか?

        • 射乳反射のメカニズム的に、ただ一つのやり方しか反応しなくなるということはありえないと思うので、心配ないと思います!

    • sayo
    • 2017年 9月 15日

    初めまして!sumireさん!
    初めてコメントさせていただきます!

    7ヶ月の娘がいます!一昨日からオキシトシン反射が起きなくなりました。常に母乳は足りてるのか心配だったんですがここまでなんとか完母でやって来ました。

    一昨日は朝の8時50分から14時までオキシトシン反射が起こらなくて母乳が全く出ませんでした。
    授乳中にまた出なかったらどうしよう、なんで出なくなったんだろうって一日中頭から離れません。
    もうこのまま出なくなってしまうんでしょうか?

    4〜5時間たってやっとオキシトシン反射が起こる感じです。
    前はくわえてすぐオキシトシン反射が起こってたのに。
    出なくてもオキシトシン反射が起きなくても頻繁にくわえさせたほうがいいのでしょうか?
    もう何が正解で何が間違っているのかわかりません。
    このままミルクを練習してお腹いっぱい飲ませてあげたいって思ってしまいます。
    よろしくお願いします。

    • yuka
    • 2019年 3月 08日

    初めてコメントさせていただきます。

    生後4ヶ月の子どもがいます。ここ最近、毎日ではないですが、夜22時半ごろに授乳したあとは朝の6時過ぎまで寝る日があります。そんな日は母乳が出なくなるのが怖いので、夜中に搾乳していますが、搾乳量が片乳10分ずつで50〜70ccほどです。また搾乳が終わってもおっぱいはあまりスッキリしていません。
    そこでお伺いしたいのは、母乳を維持できる搾乳量の目安です。
    昼間はどれくらいの量飲めているかは分かりませんが、回数は1日6〜7回で、機嫌よく、体重の増え具合も問題ないので、足りているのかなと思います。
    搾乳時はオキシトシン反応が出る方法を行うとツーンした感覚をあって乳首から母乳が少し出るので、その段階で搾乳機を使っています。
    今後、職場復帰した際にも職場で搾乳したいと思っていますが、夜中で50〜70ccほどしか絞れないのであれば昼間はもっと絞れず、だんだんと母乳が減っていくのではと不安です。
    よろしくお願いします。

    • 初めまして。搾乳量が少ない気がして、母乳量を維持できるか心配していらっしゃるんですね。
      残念ながら、搾乳量ではほとんど判断できないのです。
      それより、母乳量を維持するには、授乳回数が少ないことが気になります。
      いただいたコメントからは、このブログをあまり読んでいらっしゃらないように感じましたので、搾乳あたりから読んでいただけると、ご自分に合ったやり方を考えやすくなるかもかもしれません。
      母乳育児は柔軟性が高いのと、個人差が大きいので、できるだけたくさん知識を身につけておくと、選択肢が増えて楽に続けやすくなると思います。

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