授乳中の女性に向いているもの・向いていないもの|避妊方法

産後、頻回授乳をしていれば妊娠する可能性は非常に低くなります。

授乳することで他の避妊方法と同じ効果を得る方法を、授乳性無月経法(LAM)といいます。

 

今回は、LAM以外の避妊方法についての注意点です。

 

WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」

8章 母親の健康

8.4.2 授乳中の他の避妊方法

授乳中のお母さんは、適した方法を選ぶために、LAMと同様に他の避妊方法についても話し合うことが大切です。

 

ホルモンを使用しない避妊方法は全ての授乳中のお母さんに適しています。

母乳の生産に影響しないからです。

  • 子宮内避妊具はとても適しています。
  • コンドーム、ペッサリー、殺精子薬は、夫婦が正しく使用できるなら適しています。
    赤ちゃんの月齢が6カ月になった後は、授乳による効果と合わせて予期せぬ妊娠から守ってくれるでしょう。

 

ホルモン療法は、母乳の分泌に影響を与え、母乳の生産量が減少する可能性があります。

産後6週間以内は、あらゆるホルモン療法は控えるべきです。

 

黄体ホルモン剤を単体で使用する方法(デポプロベラ、ノルプラント、黄体ホルモン剤のみのピルなど)は、産後6週以降から使用可能です。

 

「混合ホルモン剤」や毎月注射を打つ方法のように、エストロゲンプロゲステロンを併用する方法は最も適していません。

これらは産後6週間経った後でも、母乳の供給を減らすことがあるからです。

可能なら、これらは全て避けた方が望ましいです。

 

しかし、他に利用できる方法が一つもない場合は、早期の妊娠のリスクに比べると混合ホルモン剤を使用した方が母子にとってはよりよい選択肢でしょう。

そのようなお母さんには、母乳の生産が減ってしまわないように頻回授乳を奨励しましょう

 

つまり、ピルなどのホルモン剤は、母乳の生産が減る可能性があるので、注意が必要なんですね。

 

エストロゲンやプロゲステロンは妊娠ホルモンともいい、月経再開や妊娠維持に関わっています。

これらが、母乳の生産を促す「プロラクチン」の働きを邪魔してしまうので、母乳の生産量を維持するためには、さらなる頻回授乳でプロラクチンの働きを優勢にする必要があるということですね。

LAMが有効になる条件とは?→※産後は避妊する必要はない?|授乳性無月経法の条件

 

2017/4/15更新

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