信頼できる専門家の見分け方|母乳育児編

赤ちゃんの成長の評価と授乳のカウンセリングをせずに、何か一つの数値だけを見て「母乳不足」と判断することは、信頼度が低いやり方です。
それでは、母乳が足りているかどうかはどうやって判断すればいいのでしょうか?

赤ちゃんの成長の評価をする

赤ちゃんの体重を一回だけ量り、「出生体重から1日あたり何グラム増えているか」を計算して、母乳不足かどうかを判断することはできません。
(「1日あたり何グラムの増加スピードがあるか」で、赤ちゃんの成長を評価することは難しく、信頼度が低いやり方)
赤ちゃんの成長パターンを評価するためには、日をあけて、数回は体重を量る必要があります。
成長曲線に記録した体重が、出生体重から予測されるカーブを描いて体重が増えていれば、母乳は足りています。
母乳が足りているかを判断するためには、赤ちゃんの#おしっこチェックも欠かせません。

授乳のカウンセリングをする

①授乳パターンのチェック

1日の授乳回数が5-6回以下の場合は、授乳機会が少なすぎるために、十分な母乳が飲めていない可能性があります。
1日に20回以上の場合は、哺乳効率が悪くなっているために回数が多くなっている可能性があります。
授乳にかかる時間が毎回30分以上の場合は、うまくおっぱいに吸着できずに、哺乳効率が悪くなっている可能性があります。

②ポジショニングのチェック

ポジショニングは、乳房の痛みや哺乳不足の原因になりやすい、重要なポイントです。
※乳房の痛みや、哺乳不足が疑われたら、まずポジショニングを改善する必要がある

③直母量のチェック

一回の直母量が何mL以上あれば妥当であるかは、母乳の生理学的に、定義することができません。
注目するなら、「ほとんどゼロ」か「有意に数値が上昇したか」の2パターン。

直母量で分かることは主に次の二つ

①ポジショニングが適切になっているか
②オキシトシン反射が起こっているか
たくさん飲めていれば、ポジショニングが適切で、哺乳効率が良いことが推察されます。
ほとんど飲めていない場合は、ポジショニングを見直す必要があります。
※ほとんどゼロだった場合、お母さんが緊張してオキシトシン反射が起こらなかっただけのこともあるので、数値だけをうのみにできない。
乳房に痛みがないか、普段の授乳パターンはどのような感じかなど、他のサインから課題の有無を推測することもできるので、直母量は計らなくてもいい。

直母量から、次の二つを推測することはできない

①十分な母乳が生産できているか
②1日トータルで十分な母乳が飲めているか
※たとえば、「直母量が〇 mLしかないから、母乳は足りていない」などという考え方は、信頼度が低い
以上より、赤ちゃんの成長の評価と授乳の評価をして、初めて、「赤ちゃんが十分な母乳を飲めているかどうか、ミルクも必要かどうか」の議論に入ることができるんですね。
2017/1/26更新

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