乳腺炎や乳房膿瘍になった後、生産量は回復する?|WHO
乳腺炎や乳房膿瘍になった場合、一時的に母乳の生産量が減ることがあります。
軽症の場合や重症の場合、それぞれの、母乳育児を続けるためのポイントをまとめます。
乳腺炎;原因と対処法, World Health Organization
11. 長期的な経過
タイミング良く、適切で十分な治療ができれば、乳腺炎や乳房膿瘍は完全に回復するはずです。
そして、通常、その後の授乳に必要となる乳房の機能も保たれます。
しかし、治療の遅れや、不適切あるいは不十分な治療が行われた場合は、再発や、より広範囲にわたる症状、あるいは回復できない組織のダメージを引き起こすかもしれません。
乳腺炎を繰り返すことは、慢性炎(141)や乳房の不可逆的な変形(134)を起こすかもしれません。
乳房膿瘍を経験した女性の約10%が、将来的に授乳に妥協することになるかもしれません(109)。
大きな膿瘍は乳房組織の広範囲な切除が必要になるかもしれず、そのため外見が損なわれたり、時には機能的乳腺切除をしたりすることになるかもしれません。
9.3 乳房膿瘍
乳房膿瘍の症状があった方の乳房から母乳の分泌が減っている場合、母乳の生産を促す最も効果的な方法は、頻繁に吸てつさせることです。
症状があった方の乳房から授乳を続ける合間に、症状がない方の乳房からも授乳を続けられます。
通常は、片方の乳房だけで赤ちゃんに必要な母乳をまかなうことができるので、症状があった方の乳房の生産体制が整うまでの間も、反対の乳房から十分な栄養を補給することができます。
ただし、膿瘍が広範囲にわたっていて治療が遅れた場合は、元の生産量まで回復できないかもしれません。一度授乳を止めた後に再開する場合について、さらなる情報が必要となります(参考文献181参照)。
早めに適切な治療ができた場合
症状は完治し、その後の授乳も影響なし
治療が遅れたり不適切だった場合
再発、悪化の可能性がある
適切な治療を行い、頻繁な授乳で生産量の回復を図る
重症の乳房膿瘍へ発展した場合
反対の乳房だけで、赤ちゃんに必要な母乳を提供することは可能
症状があった方の乳房の生産能力を上げるには、特に熟練したサポートが必要→一度止めた母乳の再開
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