繰り返す乳腺炎の原因は|WHO
繰り返す乳腺炎の原因は、
また油っこいものを食べたから…
体を冷やしたから…
乳管が細い体質だから…
などと言われています。
WHOはなんと言っているのでしょうか。
乳腺炎;原因と対処法, World Health Organization
7.6 感染性乳腺炎
反復性の乳腺炎は、初期条件の対応が遅れたか適切でなかったこと(71)、または授乳スキルが良くないままになっていることが原因で起こりえます。
カンジダ症が関連していることもあります(Section 5.4)。
たまに、乳管の奇形、嚢腫や腫瘍のようなものが原因となって、継続的に乳房の一部から母乳が上手く排出できなくなるような状態が背景にあることもありますが、それらは原因を解明し、適切に治療されるべきです(94; 122)。
それらの状態については、このレビューではこれ以上言及しません。
9.2 乳腺炎
予防に全力を尽くしたにも関わらず乳腺炎になった場合、即座に適切に対処されなければいけません。
治療が遅れたり不十分だったりすれば、十分に回復できません。
乳房膿瘍や再発リスクが高くなります(32; 74; 102; 154; 161; 170)。
繰り返す乳腺炎の主な2つの原因
・乳腺炎の始まりである「母乳のうっ滞」などに上手く対処できなかったこと
・授乳方法が良くないために「母乳のうっ滞」が起こりやすいこと
繰り返す乳腺炎のために、定期的な搾乳(乳房マッサージ)を勧められることも少なくないようです。
でも、定期的な搾乳は母乳過多へつながるため、逆に乳腺炎リスクが高まると考えられます。
また、詰まりや乳腺炎のリスク要因として、「乳管が細い」というワードもよく耳にします。
しかし、乳管は乳房の中で木の枝状に広がっていて、全員が細い部分をたくさん持っているものなので、一般的にそれ自体が原因になるとは考えにくいです。
効果がある予防方法は
・授乳スキルを適切にする
・トラブルのサインが見られたら、できるだけ早く、適切な処置を十分な期間行う
とは言え、実際は、普通に暮らしている中で、授乳スキルや乳房トラブルの初期対応について、適切な情報を得られることは、ほとんどありません。
なので、一番重要な部分を飛ばして、いろんな迷信にすがらざるを得ないのが現状なのかな、と感じます。
母乳育児は、知識が深いほど、試練は小さくなります。
基本的な授乳スキルは、ポジショニングや授乳パターンの情報が役に立ちます。
繰り返す乳腺炎は、母乳過多が原因のこともありますが、こちらも授乳方法を変えることで改善可能です。
乳房トラブルの原因や対処法は、授乳の痛みからもどうぞ。
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