緊急事態に赤ちゃんを守るには?避難者の救援と管理方法のガイドライン

災害時など、緊急事態に避難者や被災者のマネジメントを行う、行政やボランティアスタッフなどに向けた、WHOのガイドラインです。

 

妊娠中の女性・2歳以下の乳幼児がいる集団に対して、それを把握し、救援物資を配給し、避難所や臨時施設を設営するために、必要な情報をまとめています。

 

WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」

6章 例外的に困難な環境の乳児の適切な栄養法

6.3 緊急事態の状況で生活する乳幼児

緊急時の管理

●救援する際の一般的な条件●

多くの場合、乳幼児の栄養法を考える場合は、標準の条件がとても役に立ちます。

緊急時にマネジメントを行うスタッフは、以下のことを確立する努力をするべきです。

 

弱者のグループを把握すること

妊娠中の女性・月齢6カ月未満の乳児・月齢6-24ヶ月の幼児を、それぞれ別に数えて登録するべきです。
新生児がいれば、優先的に登録します。
配給する場合は、授乳中のお母さんには手作りの食べ物を追加配給したり、幼児の補完食に適した食材を選んで配給したりします。

 

適した食べ物・水・栄養

お母さんは、通常の配給(適切なもの)と、十分な飲料水をもらうべきです。
もし通常の配給が十分な量がなければ、食べ物や微量栄養素のサプリメントは、妊娠中または授乳中の女性に優先的に供給されるべきです。

 

避難所とプライバシー

共同の避難所よりも、家族用の避難所を優先的に供給するべきです。
授乳中の女性には、配給や登録を行う場所に、プライバシーの守られた空間(そこの文化に適した設備のもの)が必要です。
他の場所へ移動する場合は、途中で休憩するための場所が必要です。

 

地域のサポート

お母さんには家族や地域の人々の助けが必要になります。
その集団全員で、家族が生活するための手助けをするべきです。

 

救援物資を手に入れるための時間を減らす

乳幼児を抱えるお母さんにとっては、食べ物・水・燃料などの救援物質をもらうために、長時間列に並ぶのは難しいことです。
お母さん達は優先的に入手できるようにしましょう。
または、お世話をする人が長時間子どもたちの相手をすることで、お母さんが列に並ぶ時間を作ることができます。

洗濯など水回りの施設は、乳児がいるお母さんがいる地域の近くに設置するべきです。

 

この話は、私たちが「お母さんとして助けてもらう側」の立場の時に役立つ可能性もあるし、おばあさんになり「周囲の人々として助ける側」になった後に役立つ可能性もあります。

 

「妊娠中の女性と幼い子ども」は優先的に助けてあげることはとても大事と頭では分かっている気がしますが、具体的にはこのように配慮すればいいんですね。

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