母乳には、保育園でもらった病気にも対抗できるシステムがある

母乳に含まれる免疫物質は、母子が暮らす環境に対応して、常に最新のものにアップデートされ続けています。

母子が同じ病気に感染したら、お母さんの免疫システムを使って作った免疫物質を、母乳を通して赤ちゃんに渡すことで、赤ちゃんの回復を応援することができます!

 

では、「お母さんが感染したことのないものに、赤ちゃんだけが感染した場合」は、どうなると思いますか?(前回の記事の続き)

 

<免疫的要因>

赤ちゃんの成長とともに、母乳は、お母さんが自分の免疫系で作り出した、微生物に対する全ての抗体を渡し続けることができます。

 

さらに驚くべきことは、お母さんが感染したことのない病気でさえ、抗体を渡すこともできるのです。

お母さんが一度も罹患したことのない病気に、赤ちゃんがかかった場合、赤ちゃんは唾液を通して感染している微生物を乳房に伝えます。

すると、その微生物に対する抗体が作られ、母乳と一緒に赤ちゃんに返し、赤ちゃんの回復を助けることができるのです。

 

科学技術では、この早業に勝てない上に、これに近いことを再現することすらできないのです。

 

<原文>

Lisa Marasco, BA, IBCLC and Jan Barger, MA, RN, IBCLC. Examining the Evidence for Cue feeding of Breastfed Infants

 

<解説>

私たちは、常に様々な微生物に囲まれながら暮らしています。

お母さんが感染した細菌やウイルスは、同じ環境で暮らす赤ちゃんもさらされている可能性が高いです。

母乳を通じて、それらの微生物をピンポイントでやっつけるための抗体を渡すことで、赤ちゃんの免疫を手助けできる仕組みがあるんですね。

 

それだけでもすごいことですが、さらに、例えば保育園などでもらってきた病気や、仲の良いお友達からもらった風邪など、「お母さんが全く感染したことがないもの」だったとしても、赤ちゃんはおっぱいを飲みながら、病原菌の情報をこっそり伝え、お母さんに抗体を作ってもらい、補給できるメカニズムがあるんですね!

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2017/5/12更新

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