母乳は十分なのに「不足感」に悩まされるお母さん

「不足感」とは、本当は母乳は足りているのに、お母さんが「母乳が出ない・足りない」と思い込んでしまうことです。

 

授乳時間が3時間以上空かないと、「母乳が足りていない」と言われてしまうことも多いですよね。

 

振り返ってみればあの時ミルクは足さなくても大丈夫だったなと判断できたとしても、

「今、赤ちゃんに母乳が足りているのかどうか」を、

自信を持って、大丈夫と判断するのはなかなか難しいですよね。

 

今回は、世界中のお母さん共通の悩み、「不足感」の判断基準と原因についてです。

 

WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」

第7章 乳房の管理と母乳育児におけるさまざまな障害

7.10 母乳の不足と不足感

 

<不足感のサイン>

赤ちゃんの体重が予想される体重増加速度に沿って増えている場合、そして24時間で6回以上の薄い色のおしっこをしている場合、母乳の哺乳量は適切です。

 

それでもお母さんが母乳不足だと思う場合は、それは「不足感」なのです。

 

 

<不足感の原因>

赤ちゃんの様子が以下のような場合は、乳房への吸着がうまくいっていないことが考えられます。

  • 頻回に欲しがる時
    (授乳の間隔が常に2時間未満で、授乳の間に空き時間もないとき)
  • 毎回の授乳で長時間(30分以上)吸い続けるとき。
    ※新生児や低出生体重児は例外です
  • 赤ちゃんが常に落ち着かないとき

 

赤ちゃんがしょっちゅう泣いていたり、いつまでもおっぱいを離そうとしなかったりすると、「母乳が足りないんじゃない」「ミルクあげたら?」などと言われることも多いですが、それらの様子は母乳の生産量が十分にないからではなく、他に理由があるんですね。

 

 

多くのお母さんが経験する母乳不足感

一般的に、赤ちゃんの様子で困ったことがあると、何かとおっぱいのせいにされがちです。

そのため、たとえ必要以上に母乳が作られていたとしても、「母乳が出ていない」と感じることも珍しくありません。

母乳育児を軌道に乗せるために必要なのは、運や根性ではなく、知識とスキルです。

張らないおっぱい・少ない搾乳や直母量に不安を感じたら、母乳不足感の知識が、迷信を撃退する助けになります。

 

 2017/2/22更新

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