離乳食のカロリーを考えたことはありますか?WHOが定める質・量・頻度

WHOによると、補完食の目的は、「足りない栄養素とエネルギーを補うこと」です。

離乳食よりも目的がシンプルで分かりやすく、柔軟性が高いガイドラインになっています。

 

WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」

3章 補完食

3.1補完食の指導原則

1 好きなだけ母乳を飲んでいる6-23カ月の子どもに必要な食事の質・頻度・量の実践的な指導

月齢6カ月・7か月・8カ月

母乳以外に必要な一日のエネルギー

約200 kcal

 

食材の形状

濃いおかゆや、よくつぶした食材から始めましょう。

大人の料理をつぶしたものも与え始めましょう。

 

頻度

一日2-3回。

子どもの食欲に応じて、さらに1-2回の軽食を与えてもいいでしょう。

 

毎回の食事で平均的な子どもが食べる量

1回の食事で30-45 mLくらいから与え始め、月齢9カ月を目標に、徐々に125 mLまで増やしていきます。

 

月齢9カ月・10か月・11カ月

母乳以外に必要な一日のエネルギー

約300 kcal

 

食材の形状

大人の料理を細かく刻んだりつぶしたりしたものや、赤ちゃんが手づかみすることができるような食事を与えましょう。

 

頻度

一日3-4回。

子どもの食欲に応じて、さらに1-2回の軽食を与えてもいいでしょう。

 

毎回の食事で平均的な子どもが食べる量

およそ125 mL

 

月齢12-23カ月

母乳以外に必要な一日のエネルギー

約550 kcal

 

食材の形状

大人と同じ食事を、必要ならば小さくしたりつぶしたりして与えましょう。

 

頻度

一日3-4回。

子どもの食欲に応じて、さらに1-2回の軽食を与えてもいいでしょう。

 

毎回の食事で平均的な子どもが食べる量

およそ190 mL

 

6-8カ月から、大人の食事からの取り分けをしてOKなんですね。

WHOによると、無味にこだわるよりも、量や質を優先した方がいいようです。

塩分・スパイスは控えめの、大人のおかずから食べられそうな食材をピックアップしてお粥に混ぜれば、栄養豊富な補完食のできあがりです。

 

WHOによると、食事回数よりも、必要なカロリーと栄養素を補完できることの方が重要だそうです。

1回食・2回食・3回食というのは日本独特のルールであって、それで必要な量が食べられないなら、回数はもっと増やすべきだったんですね。

 

 

補完食についてのWHOのガイドラインは【第3章まとめ|補完食は離乳食と別のものです】を読めば、全てが分かります。

行儀が悪い・食べない・食べ過ぎる・アレルギーなどについての悩みは【離乳食の悩みから解放されたい!補完食のヒント集】をどうぞ。

2015/10/16更新

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コメント

    • 2015年 2月 26日

    5か月の子供がおり、補完食についての情報を求めてこちらを知りました。
    このページ、まさに私が知りたかったことです!
    鉄分など、母乳では賄いきれない栄養素を与えるために離乳食、というのに、なぜおかゆだけから…?
    と疑問だったのですが、初めからおかゆに栄養になるものを混ぜちゃってもよいのですね。
    様子見ながら頑張ります!
    良い記事をありがとうございました。

    • >初めからおかゆに栄養になるものを混ぜちゃってもよい
      そうなんです!初めての補完食、楽しみですね♪

    • julie mom
    • 2016年 7月 15日

    アメリカで10か月の赤ちゃんの子育てをしていて、周りに話を聞ける人もあまりいなくて悩んでいたところに素晴らしいページを発見!特に、悩んでいた母乳や離乳食に関してのことが詳しくかいてあり、とても気持ちが楽になりました。ありがとうございます!

    • コメントありがとうございます。少しでもお役に立てれば幸いです!

    • Twin mom
    • 2016年 9月 17日

    8か月の双子を完母で育てています。初めの3か月は母乳で悩みこのサイトに助けられました。今は、補完食で悩んでいます。
    補完食は、子供たちがお腹が空いた時母乳をあげる前に与えていましたが、便が固くなってしまったことと母乳が減ってしまうんでは無いかと言う心配から、今は母乳をあげて1時間後に補完食を与えています。しかし一回に125mlは食べれていませんし、200カロリーも取れていない気がします。
    補完食は大人が食事をとるタイミングであげて母乳は欲しがる時にあげれば良いのでしょうか?授乳間隔も1ヶ月前位からから3時間に伸ばすようにしていますがそれまでは、2時間置きに授乳していました。
    母乳で悩んでいたので、今では母乳が出なくなると思うと正直不安です。

    • 双子のお子さんの食事・便・母乳について悩んでいらっしゃるんですね。それぞれ整理してみますね。

      ①補完食について 
      大人の食事と同じタイミングでいいと思います。厳密に何時と決めるより、お子さんの食欲やご家庭の都合に合わせるのはいかがでしょうか。
      一度に125mL食べられないことを心配されていらっしゃいますが、量はあくまで平均なので、ぴったりじゃなくて当然だと思います。幼い子は1日3食だけでは必要な量がまかなえない場合も多いので、食事の他に軽食を2回くらいプラスできるといいんじゃないかなと思います。

      ②便について 
      便が固くなること、あるいは便秘は、母乳や食事の与え方が原因ではなく、ウンチを出すのが得意じゃない子は仕方がないのかなぁと思っています。私の子も二人とも便秘でしたが、下剤や浣腸を使用しつつ、歩ける頃になると解消していきました。

      ③母乳について 
      WHOガイドラインにもある通り、3時間おきなどスケジューリングをすることは、必要な量がまかなえない可能性があるので、欲しがるままに授乳するのはいかがでしょうか。スケジューリングは母乳の分泌が減ることも多いですが、また欲しがるままに授乳していれば、生産量も増えてくると思います。子ども任せにしていれば、たくさん必要な時期はたくさん生産され、必要な量が減ってくれば生産量も減っていく仕組みです。
      お子さんが二人いらっしゃると授乳するのも大変だと思いますが、タンデム授乳(同時に授乳していると授乳のタイミングがそろいやすい)やレイドバック法などで少しでも負担を減らせるといいなと思います。

      コメントからは、これ以上ないくらい頑張っていらっしゃることが伝わってきます。とてもうまくやれていると思いますし、お母さんの心配をよそに、元気いっぱい成長しているお二人が目に浮かぶようです。子ども任せにするのは一見適当なようで、実は理にかなっていますし、親の負担も減るので、一度試してみてもいいんじゃないかなと思います。

    • あきら
    • 2016年 11月 16日

    初めまして
    今5ヶ月の息子を育てています。
    母乳育児のころからとても参考にさせていただいています。
    ここの記事を読み完母になる事が出来ました。
    今は来月から始める、離乳食の勉強をしています。
    そこで質問なのですが、6ヶ月の頃から1日200キロカロリーを目安にした方が良いのでしょうか。それとも8ヶ月までに200キロカロリーを食べるようにした方が良いのでしょうか。日本の離乳食の進め方との違いに、大きく戸惑っています。

    • コメントありがとうございます。少しでもお役に立てれば幸いです。ガイドラインはざっくりとした表記なので、厳密にはどうすればいいのか迷っていらっしゃるんですね。実際に、補完食をスタートしてみれば理解できるかもしれませんが、あくまでこれは平均的な数値、目安の数値なので、ここから大きく(0とか500とか)外れていなければよしとする、という感じが現実的な話になるかと思います。子どもによって最適な数値はバラバラだからです。6ヶ月のスタートしたばっかりの時は、これよりだいぶ少なめに見積もって準備しつつ、お子さんがもっと欲しがれば食欲に合わせて徐々に増やしていく、というのはいかがでしょうか。

        • あきら
        • 2016年 12月 01日

        お返事ありがとうございます!
        200キロカロリーは目標的な捉え方でいいんですね。最近は体重の増えが悪くて、200キロカロリーを毎回食べさせないと体重減少に繋がってしまうのではないかと不安だったのですが、子供の様子を見ながら補完食を進めていきます。
        明日で満6ヶ月になるので離乳食デビューします。
        本当にありがとうございました!
        また疑問が出てきたら、質問させて頂くと思いますが、その時はよろしくお願いします。

        • あきら
        • 2016年 12月 01日

        すみません、さっそく質問なのです。
        与える量についてです。
        初期の頃は30〜50mlを1回に与えて、8ヶ月までに125mlまで増やすということは、濃度を初期よりも薄めて作るということでいいのでしょうか?
        カロリーを変えずに与える量を変えるには、どうすれば良いのでしょうか。

        • 薄める必要はありません。量と共に、だんだん摂取カロリーも増やしていく感じです。また、数字はあくまで目安なので、時期によっても赤ちゃんによってもそれより多かったり少なかったりすると思います。

            • あきら
            • 2016年 12月 09日

            お返事ありがとうございます。
            赤ちゃんはなかなか食べてくれませが、栄養を意識した補完食を頑張ります!
            ありがとうございます!

    • やよい
    • 2017年 4月 15日

    私もWHOのガイドを読みましたが、同じように悩めるお母さん達の力になれるような情報発信力はとてもでありません。
    その点はsumireさんに敬意を表します。
    これからも、悩めるお母さん達に情報を与えるサイトでありつづけてください。

    2歳の一人息子は完母で6ヶ月まで育ち、0歳から保育園に預け始めました。
    周囲からは男の子はすぐ病気をすると言われましたが、最初の6ヶ月は毎月1度発熱、次の半年はたったの1回の欠席で済みました。
    母乳のパワーに感動し、体力的に厳しいときもありますが今も母乳育児を続けています。

    うちの子は食が細く、補食開始の6ヶ月はほとんど食べずにやきもきし、その後も100kcalも食べない日が続いたので心配しました。
    その日々を思い出し、つい何度も投稿してしまいました。
    それにしてもなぜわざわざ途上国のカロリーを掲げていらっしゃるのか、理由をお聞きしたかったです。
    素敵なサイトを作っていらっしゃるのにと残念です。

    本も読ませて頂きます。
    大変なお仕事だと思いますが、どうぞお身体に留意なさってくださいね。

    • コメントと応援ありがとうございます。
      必要なカロリーが違うのではないかとお考えなのですね。
      出典が書かれていないので詳細は分かりませんが、「途上国と先進国でカロリーが違う」ということから、もしかすると古い情報なのかなと推察します。
      この記事で翻訳しているガイドライン原文には、途上国と先進国で推奨カロリーに違いはありません。

    • みぽむ
    • 2017年 12月 08日

    母乳育児で悩んでいた時に、こちらのサイトを知り、おかげさまで無事に?成長しております。そして、現在7ヶ月になった息子の補完食について、教えていただけると嬉しいです。

    ①説明の中にでてくるカロリーですが…カロリー計算をする上で、参考にされている文献、サイトはありますか?

    ②『ml』と『グラム』は同じ数値として、計算しても良いのでしょうか?

    ③総目安(9ヶ月までに125ml)がありますが、食項目別の摂取目安量(mlや㌘)またはカロリーは、どのように配分すればよろしいのでしょうか。

    初歩的なことで、恥ずかしいのですが…
    6ヶ月からsmileさんの進め方を参考にさせていただき、油と卵はまだトライできていませんが、他は大体クリアできていそうです。
    『2秒くらい』で落ちるモッタリ粥が好きで、よく食べます。カロリー計算をせずに、ml(計量スプーン)を目安に進めていました。粥は70ml程度、他野菜が30ml、タンパク質は物によって、10〜30ml程度を1回食とし、1日に2回食べています。1ヶ月経ち、太ったと感じています…お粥の濃度が濃すぎな上に、食べさせすぎなのでしょうか…一般的に推奨される月齢、食項目別の目安をみながら、ml、㌘を混同しながら進めてしまい、カロリーオーバーなのでは?!と不安です。ほうれん草などはカロリーが低いですが、カボチャなどはカロリーが高いですよね。
    まとまらず申し訳ないのですが、質問させていただきました。よろしくお願いいたします。

    • お子さんは順調に成長中とのこと、何よりですね!
      でも最近、食べ過ぎで太ったかも?と心配していらっしゃるんですね。
      身長と体重の成長曲線はどんな感じでしょうか。これが問題なければ、その調子でいいんじゃないかなと思います(身長が不明なら、月齢と体重の成長曲線はいかがでしょうか)。
      乳幼児がカロリー過多になりやすいのは脂質と砂糖だと思うので、もし気にされるなら揚げ物系とお菓子系を与えすぎていないかチェックされるといいと思いますがいかがでしょうか。

    • あよ
    • 2018年 10月 11日

    はじめまして。
    生後8ヶ月になる娘が4ヶ月の頃に、体重が成長曲線からはみ出し、小児科医にミルクを足すように言われました。小児科医の「絶対的に母乳の量が足りてないよ」という言葉に、それまでの自分の母乳へのこだわりが娘の成長に悪い影響を及ぼしてしまったのではないか、自分の母乳育児が間違っていたのかという娘に対しての申し訳なさと、ミルクを補足することへの抵抗感で頭がごちゃごちゃになっていたところ、このサイトにたどり着きました。
    それ以来、とても勉強になる記事、いつも拝読しております。

    さて、補完食に関連して、母乳以外の水分補給について質問があります。

    麦茶(母乳以外の水分)は6ヶ月以降、いつからどの程度あげて良いのでしょうか?食後に母乳をあげようとすると、すぐに母乳が出てこないのか、遊びはじめてしまうので、喉が渇いてないかなぁと麦茶を差し出すとごくごくと飲みます。ですが、飲みたいだけ飲ませると、おっぱいを飲まなくなるのではないかと不安で。。

    今は、朝起きた時、外出前後、毎食後、昼寝前後、お風呂上がり、寝かしつけの時、夜間2回程度授乳していますが、夜間以外は毎回それほど量は飲んでないように感じます。
    便も、自力で出せてはいますが、硬いように思います。

    いろいろ調べてみたのですが、水分に関して見つけられなかったので、飲ませて良い量やタイミングなど、分かりましたらお教えいただければと思います。

    よろしくおねがいいたします。

    • はじめまして。
      哺乳量と水分補給のかね合いで、迷っていらっしゃるんですね。
      母乳を飲んでいる子は、欲しがるたびに授乳し、授乳できないときはお茶、という感じでいいのではないかと思います。

      母乳不足感を持っていらっしゃるのかなと感じましたが、遊び飲みをしているようでも、そのまま飲ませてもいいのかな?と思います。

      たくさん水分補給していても自力で出すのが苦手な子は便秘になりやすいと思うので、辛そうなら受診して薬を併用してもいいかもしれません。

      麦茶は哺乳びんでしょうか?
      のどがかわいたか関係なく、反射的に吸てつと嚥下をしているのかもしれませんね。

      授乳回数も問題なく、母乳は出ていると思うので、その調子で気長に付き合ってみてはいかがでしょうか。

        • あよ
        • 2018年 10月 15日

        早速のお返事をいただき、ありがとうございます!とても嬉しいです。

        麦茶はストローであげています。大体1日100ccくらいだと思います。

        「おっぱいは欲しがるだけ飲ませる」というのの、欲しがっているサインを見つけてあげられているのか自信がなく、私のタイミングであげていました。このことが、哺乳量が足りているのか不安になる一番の原因かもしれません。

        質問させていただいた後、食後のおっぱいを飲まなくなってしまいました。
        ですが、補完食もたくさん食べてくれ、機嫌も悪くないので、大丈夫かなと思うようにしています。

        あまり、1日の量やタイミングに神経質にならなくて良いのですよね?
        アドバイスいただいたので、仰る通り、気長にやってみようと思います!

        ありがとうございます

        • そうですね、量は分からないし、タイミングはお子さんによって違うと思います!

          生理学的には、授乳回数が1日6-7回くらいになると、乳腺組織が縮小していくと考えられます。
          母乳育児を続けたいなら、1日の授乳回数は重要なようです。
          離乳食の後に飲まないなら前に授乳してもいいですしね。

          こういう話を知っておくと、たとえ生産量が減っても「最近、授乳回数が少なかったからかも」と気づけるし、また回数を増やせば量も増えるので、不安も減らせるんじゃないかなと思います。

            • あよ
            • 2018年 10月 16日

            回数が重要なのですね!
            他で回数を補えていれば無理に食前後に飲ませなくても大丈夫でしょうか?

            必要量も決まっていないということなので、ちょこちょこ水分もあげながら、おっぱいライフ続けたいと思います!

          • 今の月齢であれば、1日トータルの回数で考えていいのではないかなと思います!
            いい調子だと思います。

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