授乳で1日に消費するカロリーは?
授乳中の女性に対して「赤ちゃんの分も食べなさい」というアドバイスをする光景は珍しくないですが、実際にはどのくらい必要なのでしょうか?
WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」
第8章 母親の健康
8.2 母親の栄養法(3)
授乳期間中は、授乳するために必要なエネルギーを補うために、食べる量を増やしましょう。
活動量が少ない女性はおよそ10%、適度な運動をする女性やとても活動量が多い女性はおよそ20%か、それ以上増やしましょう。
量や質が乏しい食事は、お母さんのパワーや、母乳育児を行う能力や、子どもたちを養う能力に影響するかもしれません。
実際的には、お母さんが一人の赤ちゃんに一日に750 mlの母乳を授乳するためには、およそ500 kcal(ざっと1食分、余分に必要ということ)消費します。
赤ちゃんの月齢や母子の組み合わせによって、「健康に成長している赤ちゃんが1日に飲む母乳量はバラバラ」なのが自然なことです。
ざっくりと平均すると、生後半年間は1日に800 mlくらいを授乳しているそうなので、そのために必要なカロリーの目安は1日500 kcalなのですね。
それよりたくさん飲んでいる場合や、授乳中の赤ちゃんが2人以上いる場合は、お母さんの食事量もさらに増やす必要があるでしょう。
産後、お母さんが急激に痩せてしまっている場合や、赤ちゃんを抱っこするのさえしんどいくらい体力が低下している場合は、食事の量や質に問題があるのかもしれません。
<月齢6カ月以降は授乳量は増える?減る?>
6カ月以降も、適切な補完食を与えることに注意した上で、母乳は大人の都合による減乳や断乳はしないで、子どもが欲しがるだけ・積極的に飲ませることを推奨しています。
WHOによると、哺乳量は「月齢6カ月以降も、それまでと同じくらいか、赤ちゃんによっては減っていく」という感じだそうです。
授乳頻度は一定のペースで減っていくのではなく、増えたり減ったりさまざまな過程をたどります。
2017/4/15更新
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