食物アレルギーの原因ワーストとアレルゲンが消化しにくい理由

幼い子どものアレルギーの原因となる食材は、第1位の卵、第2位の牛乳の割合がダントツです。

第3位以降はずっと割合が低くなり、時代によっても変化していて、その時代によく食べられているもの(最近は小麦など)がランクインする傾向にあるようです。

 

アレルギー症状は、食べた量に比例することは明らかなようです。

特に発症数が多く、重篤度が高い食材(小麦、そば、卵、牛乳、落花生(ピーナッツ))は、最初はごく少量から試すなど、注意が必要です。

 

そもそも、どんなタンパク質でも、完全に消化されれば(バラバラに分解されれば)アレルギーは発症しません。

アレルゲンになりやすいものは、なぜ消化しにくいのでしょうか?

 


<アレルゲンが消化しにくい理由>

「タンパク質」という物質は、例えばインスタント麺のようにぐるぐると複雑で、とても精密な立体構造をとっています。

「アレルゲン」として認識される部分の立体構造が保たれたまま吸収されると、免疫システムに認識され、攻撃の対象となりえます(アレルギーの発症)。

 

多くのタンパク質は、加熱すると、インスタント麺をお湯でゆでた時のように、簡単にほぐれます。

また、プロテアーゼとはタンパク質を切断する(消化する)物質の総称で、インスタント麺を砕いた時のように、タンパク質をバラバラにしてしまいます。

 

ほぐれたり、バラバラに消化されたりしたものは、免疫システムは認識することができません(アレルギーは発症しない)。

また、ほぐれると消化しやすくなる(塊よりも、伸びた麺の方がハサミが入りやすい)ので、一般的には「食材を加熱すると消化しやすくなる(アレルギーも発症しにくくなる)」と言われています。

 

ということで、例えば卵白に含まれる複数のアレルゲンの中でも代表的な、「オボムコイド」を見てみましょう。

 

オボムコイドは、熱耐性糖タンパク質で、数種類のプロテアーゼ阻害活性があり、S-S結合が豊富な、α+β構造を取っている特徴があるそうです(東海大学農学部バイオサイエンス学科タンパク質化学研究室 卵白タンパク質の科学より)。

 

つまり…

構造をのり付け補強されていて(=S-S結合が豊富)、ぎゅうぎゅうに折りたたんだりガチガチに巻きつけられたりしている(=α+β構造)ので、加熱してもほぐれにくくなっている(=熱耐性)のです。

さらに、いろいろな消化酵素(ハサミ)が、タンパク質をバラバラに切断しようとするのをブロックすることさえできる(=プロテアーゼ阻害活性)のです。

 

なかなか手ごわいタンパク質なんですね。

 

※タグ#アレルギーから、アレルギーに関する話をまとめて読むことができます。

補完食の目的は乳離れじゃなくて栄養補給

WHOが推奨する補完食は、目的がシンプルで栄養豊富です。そもそも、なぜステップアップしなければいけないの?どんなものをどう調理すればいいの?など、基本的な話は第3章まとめ|補完食は離乳食と別のものですが役に立ちます。アレルギーについてもっと詳しい話や、食べない・マナーなどについては、離乳食の悩みから解放されたい!補完食のヒント集をどうぞ。

 

2017/3/1更新

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コメント

    • まなみ
    • 2017年 6月 28日

    はじめまして。

    卵は離乳食では黄身を全部食べられるようになってから白身を少しずつ与えると思うのですが、補完食もアレルギー食材の与え方は同じなのでしょうか?
    9ヶ月の息子の離乳食に悩み、3日前から補完食にしています。食べる量は1度に30~50gで3~4回与えてます。黄身はやっと4分の1を食べれました。離乳食だとこのままのペースではなかなか白身に辿り着きません。
    補完食は少量ずつ全卵を与えるのでしょうか?
    他にも例えば豆乳ですが、離乳食は薄めて使うようですが、補完食はそのまま使うのでしょうか?濃度が濃い、カロリー等を考えると、豆乳を使うより豆腐や豆を使うという事でしょうか?

    • アレルゲンとなりやすい食材の取り扱いについて、迷っていらっしゃるんですね。

      まず、補完食かどうか関係なく、アレルゲンとなりやすい食材は、最初は少量ずつ与えるのが基本とされています。
      たとえば、黄身と白身を分けて与えるのは、一般的に、アレルゲンのリスクが白身の方が高いためなので、理論的には、少量であれば、最初から加熱した全卵を与えることができます。
      今、お子さんは卵の黄身を問題なく食べられているようなので、もう白身を試して大丈夫だと考えられます。

      次に、食材の濃度については、アレルギー反応は、濃度と関係なく、食べた総量が影響するので、わざわざ水で薄める必要はありません。
      たとえば、豆乳鍋のように、【おいしくするために】出汁と混ぜたり、【赤ちゃんが食べにくそうだから】スープで薄めたりするのは、もちろん何の問題もないです。
      でも、「赤ちゃんの食事は薄めるべき」という考え方は、おっしゃる通り、栄養面を重視している補完食には、当てはまりません。

      豆乳・絹ごし豆腐・木綿豆腐で、栄養素の種類や濃度は厳密には違うかもしれませんが、同じカテゴリーと考えて、どれを使うかは、料理の種類や、赤ちゃんの好みを優先していいんじゃないかと思います。
      豆は、加工食品とは違う良さがあるので、嫌いじゃなければ積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

      アレルギーのリスクや、栄養面を優先し、「薄めるべき?次のステップに進む前にこの条件をクリアするべき?」など、根拠がよく分からないルールは後回しで大丈夫だと思います!

        • まなみ
        • 2017年 6月 29日

        ありがとうございます。
        全卵や豆、早速使ってみようと思います。

        いただいたコメントの中に【アレルギー反応は、濃度と関係なく、食べた総量が影響する】とありますが、バナナやパン(小麦)を毎日与える事は好ましくないのでしょうか?1度に食べる量が少ないとはいえ比較的食べてくれる食材なのでよく与えています。

        こちらの欄に続けて質問して申し訳ないのですが、補完食は9ヶ月の目安が125mlを3~4回とあります。10ヶ月まで柔らかいものだけでは今後の成長に影響があると…

        息子は食べる量が増えません。ブロッコリーのような粒も苦手です。南瓜のような柔らかいものなら形があっても食べられそうです。今日3回に分けて食べたのはトータル80gでした。私自身、離乳食を慎重にした為に使える食材が増えていないので、2週間の表を参考に進めていく予定ではあるのですが…
        今後、毎食125mlを目安に、何回も分け与えるのが難しいように感じています。
        このような私たちが9ヶ月から補完食を始めた場合、まず何を重点にして進めていけばよいでしょうか。
        成長曲線は緩やかなカーブなので量より栄養を考えるのか、やはり量も考えて1日10回以上ちょこちょこ与えるべきなのか。
        長々と申し訳ありません。
        よろしくお願いします。

        • アレルゲン食材の総量というのは、「一回の食事でのトータル量」という意味でした。
          1日の食事回数は、WHOが推奨するメイン3-4回+軽食2-3回を参考にして、私だったら上限7回くらいでおさめるかなと思います。
          とはいえ、厳密な数値を求めると大変なので、あくまで目安です。赤ちゃんの食欲も日によって違うので、3回くらいの日もあれば何回食べさせたっけ?となる日もあるかもしれませんね。

          今は、量は赤ちゃんの食欲にお任せしつつ、食べられる食材の種類をどんどん増やすことと、お子さんが食べられる範囲で密度が濃く、徐々に固形まじりの食事をトライしていけるといいんじゃないかと思いますがいかがでしょうか。

            • まなみ
            • 2017年 7月 07日

            好きなバナナヨーグルトを食べながらなら食べてくれる事がわかりました。1食トータルで50~60gですが以前より増えましたし、濃度の濃いおかゆも食べていますし、嬉しいです。

            炒めた野菜なら油も一緒に摂れるのでやりたいのですが、息子には固いので…
            教えていただいように、固形物は徐々にやって行こうと思います。まずは色んな食材を与えてみます。

            ありがとうございました。

          • 好みのパターンが一つ見つかったとのこと、よかったですね!
            個人的な経験でいうと、炒めた野菜も、人参などをすり鉢でつぶしたり、みじん切りにしておかゆに混ぜることもできます。
            「これは無理かな?」と思うものでも、窒息しない大きさや固さであることに気をつけつつ、いろいろ試してみてくださいね。

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