離乳食の準備OK?月齢6ヶ月頃の赤ちゃんの発達

離乳食を6カ月から始めるのは遅すぎる?

アレルギーの心配などを考えると6カ月でも早すぎる?

離乳食をいつから始めるべきかの議論は、非科学的なものも含めて、古今東西さまざまですね。

 

今回は、WHOの指導原則10カ条の原則1.のうち、開始時期についての話です。

 

WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」

3章 補完食

3.1補完食の指導原則

原則1.産まれてから月齢6カ月になるまでは母乳のみを与え、6カ月(180日)から、母乳育児と並行して補完食を始めましょう。

 

通常は、月齢6カ月までには、赤ちゃんの体重は少なくとも出生時の2倍になり、より活動的になってきます。

 

母乳のみでは、もはや必要な栄養とエネルギーを十分に満たせなくなるので、差を埋め合わせるために補完食を始めるべきです。

 

月齢6カ月頃には、発達面において、他の食べ物を受け付ける準備ができています(5)。

母乳以外の食事のデンプン・タンパク質・脂質を消化できるように、消化機能も成熟しています。

 

低月齢の赤ちゃんは舌で食べ物を外に押し出してしまいますが、6-9カ月頃には、もっと簡単に半固形の食べ物を口に取り入れることができるようになります。

 

6ヶ月から補完食(離乳食)を始めた方がいい理由(発達編)

1.消費エネルギーの増加:体が大きくなり、活動量も増える。

「生後3カ月で体重を倍にするべき」と無茶なことを言う専門家もいるようですが、通常は、6カ月までに少なくとも倍になっていれば問題ないんですね。

 

2.哺乳反射の減弱:食べ物を摂取しやすくなる。

9カ月頃まではベーっと出してしまう反射が残っている可能性があるんですね。

この反射は6カ月頃には減弱し、まだ残っていたとしても徐々に消えていくようなので、食べられる範囲で食べられるように試してみることが大事でしょう。

 

 

3.消化機能の成熟:乳汁以外の食材からも栄養補給できるようになる。

6カ月にはデンプン・タンパク質・脂質も消化できるようになっているということは…

もっと初期から食事にバリエーションを出していいんですね!

 

補完食についてのWHOのガイドラインは【第3章まとめ|補完食は離乳食と別のものです】を読めば、全てが分かります。

行儀が悪い・食べない・食べ過ぎる・アレルギーなどについての悩みは【離乳食の悩みから解放されたい!補完食のヒント集】をどうぞ。

2015/10/16更新

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コメント

    • あわ子
    • 2017年 8月 02日

    いつも大変参考にさせていただいております!
    我が家にも5ヶ月を過ぎた娘がおり、離乳食について勉強中です。
    Sumireさんの記事によると、離乳食の内容、回数は必要な栄養がまかなえる範囲で基本的には赤ちゃんに合わせ、進めていくべきと大まかに解釈したのですが、ひとつ腑に落ちない点があります。
    離乳食の開始時期はわりと厳密に生後6ヶ月になった日前後とのことですが、ここに発達の個人差は関わらないのでしょうか?
    身体の大きい子、小さい子、かなり幅がある月齢だと思いますが、消化器官の発達においては誰もが生後6ヶ月ごろに離乳食を受け付けるベストなタイミングにまで成熟すると考えて良いのでしょうか?

    • はじめまして。
      食事の開始時期は個人差を考慮しなくていいのかと疑問に思っていらっしゃるんですね。
      おっしゃる通り、大いに個人差はあると思います。6ヶ月になったからといって、そんなに食事を必要としない子もいるだろうし、ガイドラインにもあるように、食べ物などを吐き出す反射が9ヶ月頃まで見られる場合もあるかもしれないですね。
      本来は、お子さんそれぞれに合わせて開始すればいいかもしれませんが、実際には早すぎたり遅すぎたりすることで子どもに不利益が生じることが多いから、妥当な時期が提示されているのかなと理解しています。

        • あわ子
        • 2017年 8月 24日

        ご返信ありがとうございます。
        なるほど納得しました!本来は正しい知識を持った上でその子に合わせるべきなんですね。
        うちの子もちょうど6ヶ月になる週から補完食開始しましたが、5倍がゆもパクパク食べてくれます。スケジュール表が大変参考になりました。sumireさんの実施していた補完食レシピの記事もぜひお願いします!!

    • みかん
    • 2018年 5月 22日

    こんにちは、いつも参考にさせていただいています
    離乳食について質問です
    もうすぐ七ヶ月になる娘がいます。6ヶ月から離乳食を始めました。
    現在は5分粥30g,野菜20g、たんぱく質10gくらいを目安にあげていますが、1日3~4回にわけないと食べれません。何かのサイトに初期は消化に負担がかかるから1日一回で…とか時間をあけて…とか書いてありましたが問題ないでしょうか?
    1日どのくらいの量を食べられたかと考えればよいでしょうか?

    離乳食教室とかでも肉は中期からとか言われましたが、6ヶ月で消化機能が成熟ということはアレルギーの出やすい7大アレルゲン食品もすこしずつ試してよいのでしょうか?

    • こんにちは。他のサイトや離乳食教室での情報と、このサイトの情報が違うので、戸惑っていらっしゃるんですね。
      ここでは、それぞれのやり方に理由を書いているので、それらと、他で聞いたやり方の理由と比べて、信頼できる方を採用してみてはいかがでしょうか?

      補完食は、基礎を押さえることと、自分たちにとって最適なやり方を模索することが重要だと考えているので、具体的なアドバイスじゃなくて申し訳ないです!

      様々な不安を減らすために、補完食まとめや、補完食のヒント集もお役に立てるかもしれません。

    • たらこ
    • 2018年 8月 03日

    こんにちは。本とblogで大変お世話になっています。
    6ヶ月になって補完食を始めたのですが
    口に入れた食べ物は母乳以外殆ど口から出してしまい、補完食から殆ど栄養が取れてません。(スプーンを口に入れるまでは出来るのですが、ゴックンしてくれない)
    まだ原始反射?が強く残っているのでしょうか…。
    栄養不足を心配していますが、母乳不足のサインが出てなければゴックンしてくれるまで、赤ちゃんのペースでこのままのんびり補完食をすすめて良いのでしょうか…。

    • こんにちは。いつもブログと本をお読みいただきありがとうございます。
      予定通り離乳食が進まないと不安になるお気持ち、よく分かります。
      たらこさんがおっしゃるように、まだ反射が残っているかもしれませんね。

      個人の経験では、最初の時期は、食べ物の量や粘度によっても口から出てくる率が変わったので、一口の量を減らしたり、今より濃いor薄いお粥にすりつぶした肉を混ぜたりしてみると、飲み込む率が上がるかもしれません。

      まだ舌の動きが未熟な時期なので、本人は美味しくて食欲があってもほとんど外に出ちゃうかもしれませんが、ちょっとずつでもお腹に入っていれば栄養補給できていると思います!

      本人の発達を探りながら食事を模索するのはなかなか難しいことではありますが、今後も、食事の形態などは、月齢にとらわれずに思ったより広めに試していくと意外なポイントが見つかるかもしれません。

        • たらこ
        • 2018年 8月 04日

        お早い回答ありがとうございます!
        色々試してやってみます!
        私も主人もお肉が好きなので
        お肉作戦も試してみます^ ^

    • アクアマリン
    • 2019年 2月 06日

    はじめまして。
    産後二ヶ月にこのサイトに巡り会い、以来非常にお世話になっています。
    ちょっと理系な育児も購入して毎日読んでいます。
    お陰様で、生後三ヶ月になる息子は順調に完母で成長しています。

    今年の四月から職場復帰をする予定ですが、近所の認可保育園は一カ所を除き全て母乳対応はしておらず、私もこのサイト・ちょっと理系な育児をはじめとした書籍を熟読した上で、保育園では粉ミルク、家では母乳で息子を育てようと決めました。
    入園時、息子は5ヶ月半の予定ですが、粉ミルクを飲む量をできるだけ少なくするため、補完食を早めに(5ヶ月頃)始めようか悩んでいます。

    離乳食の開始タイミングは母子によって異なるとは思うのですが、それを判断するために必要な情報を探しています。
    お忙しいとは思うのですが、もし参考になるような文献やアドバイスをご存じであれば教えていただきたいと思います。

    英語か日本語であれば読めます。

    厚かましいお願いですが、なかなか文献検索に時間がとれず、教えていただければ幸いです。

    質問内容とはそれますが、このブログにはとても感謝しています。
    私は調乳指導なし、母子同室の母乳推進産院で出産・授乳指導を受けましたが、時間を決めた授乳(片胸5分ずつ)が原因で息子が過飲症候群になってしまいました。
    典型的な症状に苦しむ息子を助けてくれたのはこのブログのおかげだと思っています。
    本当にありがとうございました。

    世の中のお母さんと赤ちゃんのためにも、今後益々のご発展をお祈りしています。

    • はじめまして。応援ありがとうございます。
      色々な段階を試行錯誤して乗り越えられてきたことが伝わってきました!
      粉ミルクを飲む量を少なくするため、補完食のスタートを早くしようか迷っていらっしゃるんですね。
      補完食のタイミングについては、WHOガイドラインの参考文献をご覧になるのはいかがでしょうか。

      5ヶ月で始めるあるいは6ヶ月で始めるメリットデメリットについては、すでによく考えられていると思いますので、アクアマリンさんの判断でいいのではないかなと思います。
      たくさん知識があることは、たとえやってみて思い通りにならなくても、そこから試行錯誤できる大きなアドバンテージがあります。
      また、認可保育園は母乳育児を支援する役目があると思うので、一度、管轄の保育課や関係部署に問い合わせてみてもいいかもしれません。

        • アクアマリン
        • 2019年 2月 13日

        あたたかいコメントありがとうございます。
        WHOの公式サイトを見たところ、適当な参考文献を発見しました。
        これを読んで判断していきたいと思います。

        認可保育園に母乳育児を支援する役割があるとは初めて知りました。
        母乳対応をしていないという園で、私立ばかりだったので、園によって方針が違っていて、私は不運だったのだと思っていました。
        交渉する場合、窓口は行政なのですね。要望を出すという形で、一度問い合わせをしてみます。

        • 私立は独自のルールを決めやすいかもしれませんが、認可保育園に搾乳を断る権限があるのか疑問に思います。
          認可保育園のルールを決めているのは厚労省や自治体で、自治体によって細かいルールが違うかもしれないのですが、要望があればルールが変わる可能性は大いにあるので、ダメ元でも問い合わせる意味はあると思います。
          あとは、もしお近くにBFHがあれば、自治体の対応について報告することもできると思います。

          子育てはなかなか母親サイドに選択権がないことが多く、心中お察しします。
          その調子で、可能な範囲でお二人のペースで進んでいけるよう、応援しています。

            • アクアマリン
            • 2019年 2月 19日

            ちなみに、日本ラ●テーションコンサルタント協会さんで、WHOの補完食に関するガイドラインの日本語訳がありました。
            無料でダウンロードできるので、良い世の中になりましたね。

            無事、認可保育園に入れることが決まりました。入園のしおりに、冷凍母乳については最近要望があるが、設備が整っていないのと、職員のスキルが不足しているという理由で対応していないが母乳育児は支援するのでご相談くださいと書いてありました。
            既に何名かの方が要望されているようですが、私も重ねて要望していきたいと思います。

            東京の東側地区なので、BFHがまったくないです。
            ただ、地域に根ざしている母乳育児支援団体(非営利団体)を見つけたので、相談がてら集まりに参加してみる予定です。
            sumire様もきっとご苦労されたのでしょうね。私も子供を産んでからおや?と思うことが多いです。
            息子と相談?しつつ、一番納得のいく方法を模索していきたいと思います。ありがとうございました。

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