誰も教えてくれないおっぱいの構造②

母乳の出口(乳管)は何本くらいあるか知っていますか?

乳房の構造を知れば、授乳の仕組みがもっとよくわかります。

 

医学書のようにちょっと専門的ですが、乳房の構造を見てみましょう。

前回は母乳が作られる部分の説明でした。

今回は、乳房の表面、母乳が出てくる部分の話です。

 

WHOガイドライン「乳幼児の栄養法」

第2章 母乳育児の生理学基礎

2.4 乳房の解剖学

 

乳房(図 3)は、乳頭・乳輪・乳腺組織・支持組織・脂肪・血管・リンパ管・神経で構成されています(17,18)。

Figure3-2

<乳頭と乳輪>

①乳頭:外につながっている乳管が平均9本と、筋繊維と神経がある。

 

②乳輪:乳頭を環状に囲んでいる色素のついた部分。

 

③モントゴメリー腺:乳輪にあって、油性の液体を分泌する。

この液体が、授乳する際に乳頭と乳輪の皮膚を保護してくれます。

モントゴメリー腺で生産された個人それぞれのにおいは、赤ちゃんをおっぱいに惹きつける働きもあります。

 

A:乳輪の真下にある太い乳管

授乳中、オキシトシン反射が有効になると、ここが乳汁で満たされて太くなります。

  

●現在は授乳前に乳首を拭いてはいけないと指導されるようになりました。

その理由の一つには、モントゴメリー腺が分泌している保護膜を取ってしまわないようにということもあるようです。

モントゴメリー腺は、乳輪にあるポコッとした部分のことです。

 

●実際は乳輪のすぐ下まで、乳腺組織は複雑に分岐し存在する

特に、母乳育児初心者だと乳首自体も柔軟性がない場合が多いし、さらにガチガチのまま飲ませると、よけいに飲みづらくて乳首に負荷がかかり、傷つきやすくなります。

その場合は、乳輪部分が少しやわらかくなる程度に、ほんの少しだけ先絞りするといいと、私は指導されました。

 

 

オキシトシン反射や、それに続く射乳反射についての詳しいメカニズムや、迷信をくつがえす研究結果は、タグ#射乳反射をチェック!

その他にも、「母乳が作られる部分の構造」の説明や「母乳の出が良くなる仕組み」については【授乳のステップ②母乳が出る仕組み】をどうぞ。

「母乳中の免疫はいつまで効果があるのか」などについては、【第2章まとめ|誰も教えてくれなかった、おっぱいと母乳の基礎知識】を読めば、迷信に惑わされず、本当はどんな仕組みなのかを理解することができます。

 

2017/1/28更新

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

理系育児オススメ記事

ページ上部へ戻る