●目次●乳腺炎の原因と対処法|WHO

目次

現状、乳房トラブルについて様々な迷信が存在します。そこで、WHOによる、「乳腺炎の原因と対処法」についてのレビューをご紹介したいと思います。

 

この分野は昔からあまり研究されていないようで、文献を探すことも難しいのですが、できるだけ新しい文献などにもあたりつつ、役に立つ情報をピックアップしていければと思っています。

 

20年近く前の古いレビューではありますが、私たちにとっては新しい情報も多いため、最も効果的な方法を知り、最適なやり方を選択するための助けになると思われます。

 

 

 

乳腺炎;原因と対処法, World Health Organization

1.導入

乳腺炎は乳房が炎症を起こした状態で、感染を伴っていることや伴っていないことがあります。

通常は母乳の生産と関連しているため、「授乳性乳腺炎(67)」あるいは「産褥性乳腺炎(1)」とも呼ばれます。

適切に対処されなかった場合、時に命に関わるような状態になりえます。乳房内の一部に膿が溜まる乳房膿瘍は、乳腺炎の重症の合併症です。それらの状態は疾患としても相当な負担がかかるだけでなく、かかる費用もかなりのものです(43; 112)。

授乳の技術が不十分なために母乳が効率的に除去できないことが根底にある原因として重要であることの認識は広まってきたものの、多くの医療従事者の心の中では乳腺炎と乳房感染症は同じものだとされています(11; 15; 93; 94)。

彼らはしばしば乳腺炎に悩む女性が授乳を続けながら治療することができずに、不要に授乳をやめさせるアドバイスをするかもしれません(43)。

このレビューでは授乳性乳腺炎と関連する疾患およびそれらの原因について利用できる情報をもたらすことを目指し、母乳育児の維持を含めた実践的な対処法を指導するものです。

 

目次

疫学

乳腺炎になりやすい時期となる割合

 

原因・メカニズム

乳腺炎が生じる原則2つ

乳腺炎の一番の原因「母乳のうっ帯」とは

乳腺炎はなぜ起こる?生理学的な観点から

感染性乳腺炎の原因菌の特徴

乳首の傷が乳腺炎の原因に?

母乳の抗感染因子

繰り返す乳腺炎の原因

 

関連する症状

授乳後の乳房の痛み・繰り返す乳腺炎

乳管の詰まり

白斑の原因と対処法

「ドロッとした母乳」の正体

「しょっぱい母乳」の正体

 

対処法

乳腺炎治療の4つの原則

治療に欠かせないカウンセリングの目的と注意点

原因の除去

抗生物質の使用

対症療法

授乳も搾乳もできない場合の母乳の除去方法|ホットボトル法

 

重症化した場合

乳房膿瘍とは

乳房膿瘍の手術と授乳の注意点

 

乳腺炎のリスク要因と予防

乳腺炎のリスク要因

赤ちゃんが乳腺炎の感染源に?

乳腺炎予防に最も効果が期待できること

初期症状の見分け方と対処法

受診の目安

病院での乳腺炎予防

 

予後と治療中・治療後の母乳育児

症状のある乳房から授乳することの安全性

母乳の生産量への影響

 

 

※現時点での限られた情報によるものなので、新しい情報を得たら、内容を更新する可能性があります。

 

これらはWHOの許可を得て翻訳しています。

Translated, with permission of the publisher, from Mastitis: causes and management. Geneva, World Health Organization, 2000 (http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/66230/1/WHO_FCH_CAH_00.13_eng.pdf, accessed 04 March 2016)

 

2018/4/15更新

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