母乳の生産量の左右差を減らす授乳の仕方

母乳育児をしていると、おっぱいの大きさが、左右でかなり変わることがあります。
一般的には、母乳の生産量に左右差があることは珍しくないことであり、気にする必要はありません。
 
しかし、片方だけ過分泌になって乳腺炎などのトラブルが頻発したり、片方のおっぱいを授乳すると赤ちゃんが激しくむせる・大量に吐くなどの過飲症候群のような症状になってしまったりすることもあります。
その場合、左右差を小さくするための授乳の仕方のヒントをまとめます。
 
これは、「母乳を除去するほど生産能力が高まり、母乳を溜まったままにすると生産能力が抑えられるメカニズム」を利用した方法です。
 
 
 
以下、母乳の生産量が多い方のおっぱいを【多乳】、少ない方のおっぱいを【少乳】と表します。
 
 

【多乳】だけ張りやすい場合

①毎回の授乳を、少乳から飲ませる。
赤ちゃんが自分から口を離すまで飲ませて、さらに多乳も飲みたがれば、続けて飲ませる。
 
②少乳だけで満足したら、次の授乳も、少乳からスタートする。
 
③以上を、左右差が小さくなるまで続ける。
 
多乳から飲ませると、赤ちゃんは多乳から、多くの母乳を飲むことが分かっています。
一方で、少乳から飲ませると、平均的には、左右同じくらいの量を哺乳することが分かっています。
よって、生産能力の左右差を小さくするには、毎回少乳から飲ませるだけでも、効果が期待できます。
 
 
 

【多乳】も【少乳】も張りやすい場合

時間割授乳と組み合わせます(詳しいやり方はリンク先参照)。
 
たとえば、少乳4時間、多乳2時間などと、左右に差をつけ、両方を張らせる時間を作りつつ、少乳を重点的に授乳するようにします
 
 
 

多乳の張りが辛い場合

少乳中心で授乳し始めると、最初の数日は、多乳の張りが辛いかもしれません。
その場合、洗剤できれいに洗ってよく乾かしたコップに少量(50 mL以下)搾乳し、そのまま赤ちゃんに飲ませるか、ラップで密封して室温放置し、次の授乳の際に最初にそのまま飲ませませることもできます(詳しくは、母乳が出すぎて辛い場合の搾乳のポイントをどうぞ)。
 
「トラブルにならない程度に張っている状態」をキープしていれば、搾乳は何度してもいいと考えられます。
張りがなくなるほど(乳房が柔らかくなるほど)搾乳してしまうと、母乳の生産量を抑える効果が薄れてしまいます。
 
日に日に搾乳の回数が減っていけば、やり方がうまくいっているサインです。
 
1日トータルの搾乳量が減らない場合や、増えていく場合は、やり方がよくないサインです。
その場合、まず、母乳の生理学母乳過多についての知識を知ることが、問題解決への近道になるかもしれません。
 
授乳にかかる時間や頻度についての疑問は、母乳育児が軌道に乗る授乳方法を参考にどうぞ。
 
 
どんな痛みも我慢は禁物
 
・乳首の痛み
うまくおっぱいに吸着できていない可能性があります。ポジショニングの改善が効果的かもしれません。
 
・乳房の痛み
「母乳の溜め過ぎ」が原因の可能性があります。時間割の長さを変えたり、圧抜き(搾乳)したりして、溜まりすぎないように、やり方を最適化するといいかもしれません。
 
書籍「ちょっと理系な育児(母乳育児編)」にも、母乳育児を快適にするためのヒントが盛りだくさんです。
 
 2017/5/13更新

 

理系育児_母乳育児編

 

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コメント

    • なゆママ
    • 2018年 8月 08日

    初めまして、こちらの記事度々拝見させて頂いております。
    こちらでご相談させていただきたいのですが、6月半ばに長女を出産(初産です)し、ありがたいことに退院時には完母が出来るほどに母乳が出ています。
    ですが、分泌過多になっているのか体重の増えが多いこと
    また、胸の左右差があり、右は射乳が少々強いかな?という時がある程度でほとんど張ることなく分泌量も足りていそうなのに対し、左の射乳が強く分泌量も多いのか授乳してもすぐに張ってしまうのです
    授乳は半月ほどは左右10分ずつ、それからは5分ずつ、最近は5分ずつの時が半分、残りは片方で満足してしまうことが多くなりました。
    2850g(出生時)
    2965g(退院時)
    3415g(2週間検診)
    4410g(1ヶ月検診)
    4820g(1m20d)
    体重の増え方が1ヵ月検診までで49gで、医師からは母乳育児であれば問題ないよと言われております。
    現在は27g程ですが、おしっこの回数が10-14回ほどなのと便が出る時に盛大な音がします
    やはり分泌過多になっていてそれが原因なのでしょうか?
    少し前から右のみの授乳(まれに左も飲みます)には切り替えてみていますが、授乳中に左からの射乳が多く、毎回50cc以上出てしまっているように思います
    長々と申し訳ありません、お手隙の時で構いませんのでご意見くださればと思います。

    • はじめまして。お子さんの様子から過分泌ではないかと考え、右中心に授乳していらっしゃるんですね。
      いただいたコメントからは、私も過分泌じゃないかと感じます。

      左の様子に変化はあるでしょうか?
      もし変化がないなら、できる範囲で、射乳で出てくる分も記事中にあるようにコップで受け止め飲ませることが効果が期待できると思いますが、できそうでしょうか。
      (たとえば1日10回授乳するとして、その度に50ml漏れていると、それだけで500mlも余分に生産していることになるからです)

        • なゆママ
        • 2018年 8月 09日

        お返事ありがとうございます
        コップでの授乳は私が下手なのか嫌がってしまうため、断念してしまいました…
        昨日の深夜頃から、右長めの時間割にして左も少し飲んでもらう時間を作ったところまだ若干の左右差はあるもののマイルドになり、張りが少し楽になってきました!

        ただ、左の授乳時に暴れることが増えてしまいました。
        泣きながら口を離して、探す素振りをするのでもう一度くわえさせるものの2.3回吸ってはまた離すことがあります
        右は最初から最後までゆったりと飲んでくれているので、右中心にした影響で左が飲みにくくなってしまったのでしょうか…

        • 張りがマイルドになったとのこと、よかったですね!
          左は生産量が多い方なので、お子さんが暴れるのはまだ生産量が多いサインじゃないかな?と感じました。

          授乳前にパンパンに張っていたり、授乳中にむせたり漏れたりするなら、これまで通り余分な生産量を減らす方向で進めるのは可能でしょうか。

          あるいは、母乳の味がしょっぱい、苦いなどあれば、過度に張っていたために乳腺の一部が傷ついている可能性があるので、味が元に戻るまで(数日〜1週間)時間割法は中止して、その後過度に張らないよう気をつけつつ満タンをキープできるようにするなどいかがでしょうか。

          なゆママさんのように、射乳反射が強く廃棄される母乳が多い方は、時間割法を続けても時間がかかることがあるようなので(1ヶ月やそれ以上)、カップフィーディングもできると、大きな効果が期待できると思います。
          とはいえ、少しずつでも漏乳が減っていけば、確実に改善していけると思うので、無理のない範囲で試行錯誤していけるよう応援しています。

            • なゆママ
            • 2018年 8月 10日

            お忙しい中ありがとうございます
            母乳の味を左右で比べてみましたが、特に違いはなさそう(なんだか甘いような?という程度の印象)でした。
            射乳が起こる前から口を離し、こちらの様子をうかがっているような素振りをみせ、続けて何度かくわえさせると怒って泣き出すように思います…
            射乳で出てくる量は時間のあいた後でも10-20ないくらいになっています

            時間割授乳なのですが、17:00-19:00(左2時間)
            19:00-23:00(右4時間)というように区切ってもどちらも1度ずつの授乳で終わることが多いです
            片方の授乳間隔が7時間や8時間あいていまうのですがやり方はあっていますでしょうか?
            左胸は3時間ほどで少し痛いなというくらい張ってしまっていたのが、5.6時間ほどで少し張ってきたなと思う程度になっています

          • なるほど、もしかすると生産量はかなり落ち着いているのかもしれませんね。
            射乳反射が起こる前にこちらをうかがうとは、もしかするとこれまではくわえたらすぐ出てきてたから、時間差ができてとまどっているのかもしれませんね?
            待てない赤ちゃんは、授乳直前にオキシトシン反射を促進してから授乳するという方法もあります。
            本来、母乳の出方には波があるので、早く慣れるといいのですが…

            生産量が落ち着いたら、時間割法は終わりにして、基本のやり方に変えてもいいかもしれませんね!

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